なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(437)

船越通信、№437 

                2019年11月24日 北村慈郎

・   17日(日)は礼拝後Nさんが用意してくださった昼食をいただき、その後平和と人権を考えるDVD鑑賞会(「葬られた危機~イラク日報問題の原点~」)がありました。参加者のほとんどは礼拝出席者でしたが、一人だけDVD鑑賞会のために来てくださった方がありました。

・   今回は集団的自衛権閣議決定(2014年7月)から安保法制(2016年9月)施行後に自衛隊の米軍との一体化が進んでいることに鑑みて、平和活動の一環としてイラクに派遣された自衛隊の駐屯地が実際には戦場であったことを告げる「イラク日報問題」についてのテレビ放送の録画DVDを鑑賞しました。その中で米軍の資材を中東に運んだ民間の船の船長が、その資材を運んだ場所が戦場の一部であったことを知り、晩年憲法第9条に違反する行為を強いられたことに対して、涙ながらに後悔している姿が印象的でした。その道が開かれてしまったのは、ご存じのように、1991年の湾岸戦争が勃発すると、日本も国際貢献を金銭的な面だけでなく、人的にも果たすべきだというアメリカからの圧力と、国内の一部の主張によって、自衛隊の海外派遣が検討されるに至ったからです。最初政府原案は国会審議でたびたび廃案に追い込まれましたが、ついに1992年6月、国際平和協力法(通称PKO協力法)が成立し、同時に国際援助活動への自衛隊の参加を可能とする国際緊急援助法が施行され、自衛隊の海外派遣に法的根拠が与えられました。当時イラクサマワに派遣される自衛隊員の緊張した様子をテレビで観ていて、戦争を放棄した日本が海外にまで自衛隊を派遣するところまで来てしまったのかと、残念というか、何とも言えない感情を抱いたことを思い出します。今は米軍の後方支援の形で米軍と一体化して戦争に加担する自衛隊の危険性はますます大きくなっているのではないかと思われます。この現実を直視し、私たちのできることを見出して、なすべきことをなしていいきたいと思います。

・   17日(日)午後4時半から教区事務所2階で今年度の第3回オリエンテーション「合同のとらえなおしについて」がありました。私が発題をしました。オリエンテーションは教区に赴任した新任教師や教師検定試験受験志願者等を対象にした会です。ですから中には若い方もいて、沖縄キリスト教団と日本基督教団の合同するに至った経緯や合同後「とらえなおしと実質化」に至る過程を含めて、合同問題そのものについての認識がない方もいるのではないかと思います。そこで1998年3月、日本基督教団「合同」特設委員会編の資料集『日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしと実質化の討議のため』と、1990年3月、日本基督教団「合同」特設委員会編『討議資料 日本基督教団と沖縄キリスト教団との合同のとらえなおしとは?』の一部を資料として用意しました。「合同のとらえなおし」についての私の基本的な視座は、国家の圧力に屈して合同した日本基督教団の1941年合同をどうとらえるかにあります。沖縄教区(沖縄キリスト教団)への日本基督教団の関りが、日本国家の沖縄への関り(植民地化)に対応している歴史をもっていることは否めません。特に合同問題が起こるまではそのことに無自覚であったと思われます。そうであるとすれば、私たち(教会)が国家の圧力や枠組みの中に安住するのではなく、国家に取り込まれない私たちの(教会)の在り方を模索することに尽きるのではないでしょうか。そんな発題を私はオリエンテーションでしました。対象者と委員全体で13名の会でしたが、午後8時過ぎに終わり、その後すぐ私は帰途につきました。

・   21日(木)には二番目の息子が自動車で朝9時過ぎに鶴巻に来てくれて、連れ合いと私を箱根芦ノ湖畔までドライブに連れて行ってくれました。その日その息子が来ると言うので、連れ合いが紅葉を見たいのでどこかいいところに連れて行って欲しいと言って、この日のドライブが実現しました。恩賜箱根公園とロープウエイで駒ケ岳を往復しました。恩賜箱根公園湖畔展望館から観る芦ノ湖と富士に、また駒ケ岳ロープウエイから見渡す山の木々の紅葉に、連れ合いは満足していました。

・   22日(金)は午後横浜港南台教会で「合同」50年集会実行委員会による準備の会がありましたが、この日は午後相当強い雨が降ると言うので、私は正午ごろ横浜港南台教会に行き、23日(土)の「合同」50年集会のプログラム冊子と講演レジュメ・資料各120部を置き、準備会は失礼させてもらいました。連れ合いがこの日の午後3時に眼科の予約があり、強い雨の中一人では行くのが難しいのではないかと思い、私が付き添うことにしたからです。案の定雨と風が強く、私が付き添えてよかったです。

・   23日(土)は、6月教区総会決議に基づく「合同」50年集会の当日です。朝から小雨が降っていましたので、出席される方が少なくなるのではと心配しながら、鶴巻から約2時間かけて横浜港南台教会に10時20分過ぎに着きました。11時から礼拝が説教者関田寛雄先生により約1時間ありました。その後昼食と交流の時があり、午後1時半から竹内富久恵さんによる講演「『合同』50年の歴史と兵庫教区の取り組み~「わたし」そして「わたしたち」を考える~」があり、午後3時半過ぎに集会は終わりました。91名の参加者があり、船越教会からも私を入れて8名が参加しました。内容的な報告は後日に。