なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

黙想と祈りの夕べ通信(360)復刻版

 黙想と祈りの夕べ通信)360)復刻版を掲載します。2006年8月のものです。

 昨日は、パソコンがフリーズ状態になってしまい、このブログも掲載できませんでした。連れ合いが出

かけていて、夜遅くになって、見てもらい修復できました。私は、こういう場合はお手上げ状態です。さ

て、下記に記しています日曜学校の高学年の分級で作った「平和の祈り」を、教会のホールに貼っておき

ましたら、声楽家の方が見て、この歌詞に曲をつけて歌にしてもよいかということになり、この「平和の

祈り」に曲を作ってくださり、歌になったように記憶しています。


        黙想と祈りの夕べ通信(360[-47]2006・8.20発行)復刻版


 13日(日)午後から14日(月)午後4時まで、日曜学校の夏期キャンプが教会で行われました。子

どもたちを中心として行う夏期キャンプは、隔年に会場を教会と山梨や群馬や千葉の民宿を借りて行いま

す。今年は教会が会場の年でした。日本の暦ではお盆の時期で帰省したり、家族旅行に出かける家族も

あって、いつもの年よりも子供たちの参加が少な目でした。子ども13名、スタッフと大人12名の総勢

25名でした。今年は「平和をつくり出す人」という、マタイによる福音書5章9節の「平和を実現する

人々は、幸いである。その人は神の子と呼ばれる」からとられたらテーマでした。私は開会礼拝のお話を

担当することになっていましたので、いろいろ考えていましたが、このテーマを子どもたちに伝えるとい

うことは、なかなか難しいぞと思うようになっていました。自分がどれだけ「平和をつくり出す人」とし

て生きているかが問われるだけでなく、子どもたちにとって平和をつくり出すといことは、具体的にどう

いうことなのか、なかなかイメージが浮かびませんでした。そういうしているうちに夏期キャンプが近づ

いてきました。たまたまいただいたある教会の機関誌の中に、アブラハムが息子イサクを奉献したモリヤ

の山についてユダヤ人の間に古くから伝わってきたと言われる伝説が紹介されていました。そのお話を借

りることにしました。それは以下のような物語です。

 モリヤの山の辺りは麦畑でした。持ち主(一説に名はオルナン)に息子がおり、すでに成人し独立して

いました。父は死の直前、息子たちに「畑を決して二つに分けてはいけない。一緒に耕し、収穫も仲良く

分けなさい。」と遺言しました。父の死後、父の掟を守って、仲良く働き、収穫の穀物の束も公平に半分

に分けました。その夜兄は考えました。「私は独身だからいいが、弟は家族がいる。」兄は家から抜け出

して畑に行き、自分の取り分から一部をとって、弟の分け前に加えておきました。その夜、弟も考えたの

です。「私には家族がおり、楽しい家庭もある。そしていずれ私を助けてくれる。兄さんは大変だ。取り

入れを等分に分けるのは正しくないかもしれない。」弟も兄と同じことを考えました。翌朝、積まれた分

け前の量が昨日と同じだったのを不思議に思いながら、二人とも黙っていました。次の夜も兄弟はそれぞ

れこっそりその前夜と同じことをしました。次の朝、また変わっていない収穫にびっくりしました。三日

目の夜、兄弟は畑でばったり出会い、お互いの温かい思いやりのある心に感謝し感動しました。

 私はこのお話を紹介して、お互いに他者である相手のことを思いやる優しさによって平和がつくり出さ

せるのではないだろうか、ということをお話ししました。

 さて今年の夏期キャンプのプログラムは、一日目の後、すぐにJR桜木町駅から電車に乗って、本郷台駅

で下車して、「あーす ぷらざ」にみんなで行きました。三つの展示館と「世界の戦場から」という写真

展を、三つのグループに分かれて回りました。私のグループは小学2年生以下の4人の子どもたちと大人3

人でした。最初アジアの国の生活、乗り物や楽器、衣裳の展示されている館に行きました。その次には横

浜の戦災中心に展示されている館に行きました。そして三番目にはファンタジー館の虜になって、おやつ

を挟んで最後まで楽しんでいました。私はその間に「世界の戦場から」という写真展を見させてもらいま

した。どの写真も戦争の残酷さと悲惨さを物語っており、写真の前に立ち止まることが多かったのです

が、時間がなく残念でした。5時近くまであーすぷらざにいて、電車で教会に帰り、お手伝いの方が夕食

の手巻き寿司を準備してくださっている間に、みんなで銭湯に行って、汗を流しさっぱりしてきました。

そして夕食をいただき、夕食後はスイカ割りや花火を楽しみ、肝試しをして、子どもたちは礼拝堂の寝室

でお休みしました。翌朝の礼拝をみなと未来の臨海パーク近くで行い、マクドナルドで朝食をとり、教会

に帰って来ました。しばらく休憩してから、みんなでスライドにした平和の絵本を見て、スタッフの朗読

に耳を傾け、低学年、高学年、大人の三つのグループに分かれて平和をテーマにした分級をしました。昼

食を挟んで午前と午後に行い、最後にそれぞれの分級の成果を発表しました。低学年は平和をイメージし

た地球を、高学年は平和の祈りを、大人は平和のリボンをそれぞれ作りました。そして感想文を書き、最

後の閉会礼拝をして一泊二日の夏期キャンプが終わりました。

 今年も少人数ながら、楽しく、有意義な夏期キャンプをもつことができ感謝です。