2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧
数年前の夏期休暇に、信州上田から一時間ほど松本方面に入ったところにある鹿教湯温泉の小さな宿で三泊四日を一人で過ごしました。一人でゆっくり考えたかったからです。ただ一つだけ行きたい所がありました。戦没画学生の絵が展示されている無言館です。 無…
もう大分以前になりますが、滝沢克己さんの本を読んでいたときに、人間の幸福とは何かということで滝沢克己さんが「食べて、寝て、遊ぶ」ことだというようなことを書いていたのに、いたく感動したことを思い出します。 最近読んだ本の中に取り上げられていた…
日本の現在を「とうとうどん底まできた」というように捉えている人がいます。たとえばテレビを見ていても、いまテレビで一番多い番組は食べ物の話とお笑いです。「芸にもなっていない若い芸能人が出てきて、何か食っては『うめぇ』とかいっている。そうじゃ…
佐藤研さんに『禅キリスト教の誕生』という本があります。この本は既成のキリスト教に対する大変刺激的な問題提起に満ちた本です。目次を見ますと二つの大きなテーマが掲げられています。「キリスト教の再定義」と「〈禅キリスト教〉の誕生へ」です。本の表…
先日ある集会での参加者の一つの発言が私の心を捕らえました。その発言とは、 「教会では生活過程を共有しているわけではない」というものです。言われて見れば、全くその通りです。事実私たちは、日曜礼拝を共にするだけで、家族とか家族のようなお付き合…
神の国の社会がもし本当にあるとしたら、この世の現実社会とどこが根本的に違うのでしょうか。 以前に教区の社会福祉小委員会主催で開かれました「障がい者と教会の集い」に出席して、その集いで発題された心苦しむ方々の発言をお聞きしながら、私は改めて神…
「しかし今や」(口語訳、新共同訳では「ところが今や」)、これはローマの信徒への手紙3章21節の冒頭の言葉です。 ルカによる福音書のイエスは「時の中心」(コンツエルマン)と言われますが、パウロがローマの信徒の手紙で描くキリスト(イエス)も時の…