船越通信癸沓粥 。横娃隠嫁9月16日
・9月9日(日)の礼拝にはNさんが出席しました。ご本人は船越教会の礼拝には3回目の出席ですと、おっしゃっていました。私が昨年4月から船越教会の牧師として日曜礼拝の説教を担当するようになってから、時々他教会の教会員の方が礼拝に来られるようになりました。中には私が日本基督教団から戒規免職処分を受けていることを知っていて、私を支援しているという意思表示の一つとして、船越教会の礼拝に出席される方もあります。それだけではなく、所属教会のあり方に問題を感じている方で、船越教会の礼拝に来られる方もあるようです。
・私はあまり詮索することはしませんので、礼拝に来られた方はどなたでも歓迎していますし、他教会の教会員の方だからと言って、特別扱いすることもしていません。これからも船越教会にいらっしゃいとも言いませんし、来る者は拒まず去る者は追わずという姿勢で新しく来られた方には対応しています。ただそういう方々のお話しを聞いていて、現在の教会が内向きになっていて、少しでも社会の問題に関心を持ちそれを自分の信仰の問題として考え実践しようというキリスト者の思いを受け止める余白を失っている教会が多くなっているのではないかという感じを持っています。
・船越教会が何か特別に社会的な問題に関わっているということではありません。船越教会としてやっていることは、路上生活者の方々に、以前は教会のシャワー室を提供し昼食会を開いていましたが、今は月一回横須賀の路上生活者のパトロールを教会員の方が中心に行っていて(それには私も参加するようにしていています)、その働きを教会が支援しています。現在教会として関わっていることはそのくらいで、後は教会員の方々がそれぞれの場で社会的な問題に関わっていて、教会としてはできるだけそういう方々の働きへのエネルギーになるメッセージを提供するように心がけています。
・前回の船越通信でAさんのテーマ話し合いの発題を要約掲載しましたが、Aさんの言われる個人の魂の平安と慰めを語る教会がいつの間にか隣人を限定してしまうようになって、この社会の中で差別・抑圧されて人権が侵害されている方々の叫びも、平和を侵害する社会の動きも、教会が何事もないかのように無視してしまうという誘惑に陥ってしまうのは、教会の中に護教の精神が過剰になっているからでしょう。
・10日の月曜日には、教区の国家秘密法反対特別委員会と盗聴法(組織的犯罪対策立法)に反対する神奈川市民の会が共催で開いた講演会、「秘密保全法って何?私たちの人権と民主主義があぶない!」(講師:田島泰彦[上智大学教授])を聞きに、会場になっていました横浜駅に西口にある県民センターに行ってきました。
・私たちにとって国家は市民に開かれたものであることが望ましいのですが、現実の国家は市民が知ることのできない秘密を多く抱えていて、市民が国家をコントロールしているというよりも、国家が市民をコントロールしているという面が強くなっています。最近尖閣で中国漁船と海上保安庁の舟が衝突した映像流出や防衛秘密の流出ということもあって、秘密保護の強化へという動きが強くなってきています。この問題の背後には日米軍事同盟の強化という動きもあるのではないかと思われます。
・野田政権は、国民の知る権利を奪うとして反対の声の上がった「秘密保全法案」を、秋の臨時国会に提出して制定しようともくろんでいます。この秘密保全のための新しい法律によって何か提案されているのでしょうか。内容を見ると、この法案は私たち市民にとって大変恐ろしいものであることが分かります。
・この法案の「内容は『特別秘密』として々颪琉汰喚外交8?Δ琉汰患擇喘畚?琉飮?△箸いθ鷯錣帽い分野を対象としています。具体的に何を『特別秘密』とするかは、行政が恣意的に規定することができ、市民は何が『特別秘密』なのかわからないので、知らぬ間に犯罪者とされかねません。(また、)秘密を取り扱う人たちの管理を徹底しなければならないとして、『特別秘密』を漏らした者への罰則は厳しく、その家族や親戚、恋人、友人等まで調査の対象にするので、市民は誰でも捜査当局から監視される恐れがあります。報道関係者の取材活動も制限され、私たちは政府が何をしているのか知ることができなくなってしまうでしょう」(講演会チラシより)。
・実際講師の田島泰彦さんの講演を聞いて、この法案の恐ろしさがよくわかりました。私たちは一市民として国家の秘密保全ではなく、情報公開をこそ求めていかなければならないと、強く思わされました。
・13日は久しぶりに辺野古新基地建設反対国会前座り込みに行きました。ほぼ新しく出来上がった参議員議員会館前の道路で座り込みをしていますが、今は国会が開かれていませんので、この日は座り込みの前の道路を通る人の数も比較的少なめでした。その中にスエーデン人と名乗る、大変流暢な日本語を話す方が声をかけてきて、原発は賛成ですか反対ですかと聞いてきました。反対ですと答え、この座り込みは基地問題であることを話しました。するとそのスエーデン人の方は写真を撮っていいかと言われ、私たちが許可しましたので座り込みの写真と撮って行かれました。
・またこの日は、9月9日のオスプレイ沖縄配置反対県民集会での決議文を、多分政府関係者や国会議員に持ってきた沖縄の方々が、座り込みの前を通って行かれ、「頑張ってください」と声をかけてくれました。沖縄に米軍基地を押し付けている政府を支えてしまっている大和の者としては、わざわざ沖縄から決議文を国会に持ってこざるを得ない状況を沖縄の方々に強いていることの痛みを感じざるを得ませんでした。この国会前の座り込みをしていると、時々沖縄から来られた方が声をかけて行かれます。
・この日も私を入れて座り込んでいたのは4名で、本当にささやかな抗議行動ですが、辺野古や高江の座り込み抗議行動との連帯の意思だけでも持続していきたいと願っています。と言っても、毎週月曜日と木曜日の座り込みをずっとしているのは数名の女性たちで、私が参加するのは2,3カ月に一回程度です。基地のない世界となりますように。