なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(352)

      船越通信、癸械毅押   。横娃隠固2月25日   北村慈郎


・18日の日曜日は礼拝後12:30より平和と人権を考えるDVD観賞会がありました。アニメ『 この世界の

片隅に 』を観ました。 このアニメはまだ劇場公開中ということもあり、内輪で観ることにしましたの

で、今までのようにチラシを作っていろいろな人に配るということはしませんでした。そのこともあっ

て、参加者はこの日の礼拝出席者に限られて、7名でした。このアニメ映画は、映画会社がのってくれな

いので、製作費を募集して、集まった三千万円で制作した映画だそうです。それでもSNSで広がって人気

が出ているそうです。「この世の片隅に」という映画の題が示すように、このアニメ映画は、すでに太平

洋戦争が始まっているのですが、広島に原爆が投下されるまでのすすさんという主人公の日常を淡々と描

いています。監督自身が「『この世界の片隅に』は、戦争が対極にあるので、毎日の生活を平然と送るこ

とのすばらしさが浮き上がってくる。『日常生活』が色濃く見える。ふつうの日常生活を営むことが切実

な愛しさで眺められる。これはたしかに自分がチャレンジしてみるべき作品だと強く思いました」と言っ

ていますが、この監督の意図が映画を観ていてよく伝わってきたように思いました。日曜日の礼拝後のDV

D鑑賞会は、私には睡魔との闘いという面があり、その闘いに負けて居眠りしてしまうこともしばしばで

すが、今回のビデオは最後まで目を開けて観ることができました。


・DVD鑑賞会が終わったのが午後3時近かったので、まだ皆さんは残っていましたが、私は一足先に船越教

会を出て、午後4時30分から神奈川教区事務所で行われる本年度第4回オリエンテーションに向かいまし

た。この日のオリエンテーションは、テーマが「教団成立と信仰告白」で、横浜菊名教会I牧師とオリエ

ンテーション委員会委員長で鶴見教会のOさんの二人に発題をお願いしてありました。残念ながらこの日

の出席者はオリエンテーション対象者と委員他で11名で、何時もより少な目でした。二人の発題者は対

照的な発題で、Iさんは資料にも勿論触れていますが、どちらかと言えば、御自分の考え中心の発題でし

たが、Oさんの発題は綿密な資料の引用による発題でした。教団内における二人の立場は大分違います

が、教団成立については二人とも殆ど同じ認識でした。教団成立には宗教団体法による国家の要請への積

極的呼応があり、教派間の違いをつめた上での自主的な合同ではなかったという事実です。そして戦時下

教団は戦争協力を、いやいやではなく、むしろ積極的に行っているということもです。これらは歴史的事

実であり、資料においても確かめらますので、教団成立の問題ではさすがに二人の発題者にほとんど違い

はありませんでした。教団の信仰告白についての二人の発題は違っていました。Oさんは、この第4回オリ

エンテーションの以下の案内文とほとんど同じ立場の話でした。「日本基督教団は1954年に教団信仰

告白を制定しました。この教団信仰告白が制定された頃は、1941年に宗教団体法による国家の統制の

下に成立した日本基督教団に属していた諸会派(旧教派)が、戦後自由になって合同以前の教派に戻る動

きが活発になっていた時期です。旧日基の一部も教団から離脱する中で、教団信仰告白の制定は、信仰告

白のない教会は考えられない長老主義の旧日基の教会を日本基督教団の中に包括するという意図もあった

と考えられます。また、教団信仰告白は、戦前の日本基督教団の教義の大要の焼き直しという面を持って

いて、日本基督教団の戦争協力の反省や戦争責任が踏まえられているとは思えません」。Iさんは、現在

日本基督教団信仰告白の成立過程に全く問題を感じないというわけではないと思いますが、合同教会と

しても同じ信仰告白、同じ聖餐式における一致が必要であるという考えでした。その点について十分協議

する時間がありませんでしたので、参加者一人一人からの感想を聞いてこの日のオリエンテーションを終

えました。その後有志で会食をして、この日は私は船越教会に戻りました。


・19日(月)は船越教会で戦責告白50年を覚える神奈川教区集会の報告集の作業を実行委員を中心に行

いました。私の他に実行委員3名と他にTさんを入れて4名の方が作業のために来てくださいました。実行

委員委員長の溝ノ口教会飯田輝明牧師が青年2人と川崎戸手教会の信徒の方にも呼びかけて、協力しても

らいました。作業は、私が印刷だけは全部しておきましたので、A315枚に表紙を組み合わせて、それに

ホッチキスをして、二つ折りにするというものです。A3裏表でA4が4ページですので、全体で60頁の冊

子にする作業です。8人でやりましたので、午後3時には700部全部完成しました。予定通り教区総会で配

布出来ました。


・22日(木)午後6時30分から紅葉坂教会で「北村慈郎牧師の処分撤回を求め、ひらかれた合同教会を

つくる会」の世話人・事務局会がありました。この支援会の第6回総会が3月17日(土)13:300-16:00

紅葉坂教会でありますので、主にそのための準備をしました。総会では会としての2017年度の報告と2018

年度の計画の審議と共に、私が免職処分を受けてから満7年が経過しましたので、この7年間の総括を話さ

せてもらうことにしました。今年は教団総会がある年で、教団総会会期中の全国交流集会を今年も行うこ

とになると思いますので、7年間を踏まえた総括の上に、今後の運動の展開について何等かの材料になる

話をしたいと思っています。


・23日(金)に船越教会に来て、24日(土)の教区総会には、上記のように戦責告白50年を覚える神

奈川教区集会の報告集をTさんの自動車で教区総会会場である清水が丘教会まで運んでいただきました。

9時には清水が丘教会に着き、報告集を受付で教区総会出席者全員に配布して頂きました。2月の教区総

会は2018年度の計画と予算が中心の総会です。今年はそれに4人の按手礼志願者があり、按手礼が執行さ

れました。2018年度の宣教基本方策も予算も原案通り承認可決しました。負担金の算定について財務の原

案を常置委員会が修正して出された予算案について、議場はよく理解できませんでしたの、船越教会の教

師謝儀控除額のことであると、私自身が発言しました。その他「ハラスメント防止等」に関する規則が賛

成多数で可決しました。