なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

セレブな夫婦殺人事件から

最近セレブな夫婦に起きた妻が夫を惨殺するという事件が、テレビで大変詳しく報道されている。その女性の小さい時からの性格を、その頃の友人から聞き出したりしている。しかも、その友人は、彼女ならやりそうだと言っていた。
確か親鸞だったと思うが、「人は機縁があれば千人でも殺せるが、機縁がなければ一人だって殺せるものではない」という言葉があったように思う。
この親鸞の言葉が真実ではないかと、私は思っている。夫を惨殺した妻の立場に、「彼女だったらやりそうだ」と行った友人が置かれたらどうなっただろうか。
私たちは結果からああだ、こうだと勝手なことを言えるし、言いたがるところがあるのではないか。特に他人のことであれば、気軽に言いたい放題を言えるものだ。
それにしてもテレビの報道番組はひどいものだ。人が覗き見的な興味を示す今度のような事件には膨大な時間を使って報道するが、今米軍再編で起きている、例えば岩国市への補助金カットのような問題は全然取り上げられない。
岩国市は今新しい市庁舎を建設している。その建設にはSACO合意によって国からの補助金がついていたという。ところが、今回岩国基地への空母艦載機の移動を住民投票によって反対しているので、政府の来年度予算案で補助金がカットされてしまったというのである。
昨年クリスマスの時期にそのことが判明し、岩国で空母艦載機受け入れ反対の運動をしている人から連絡が入り、私も安倍首相に抗議のファックスを入れた。
菅野稔人によれば、国家の本質は暴力であるという。現在の政治を観ていると、自民党政府はその国家の本質を丸出しにしているとしか思えない。それを思うと、イエス磔刑(十字架)によって殺されたのも、ある意味では必然であったのかもしれない。
われわれキリスト者はイエスの十字架と復活の命によって生きる。それは磔刑のこちら側の権力者の支配する世界の中で、磔刑のむこう側の復活の世界を信仰をもって生きることなのかもしれない。