なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

7月28日開催「報告・討論集会」

7月28日(土)午後1時から4時まで紅葉坂教会を会場にして、私の裁判支援会主催の「報告・討論集会」がありました。大変暑い日で、教会は夏期の行事に入っている時期にも拘らず、奥羽教区、兵庫教区からの参加者を含めて92名の方々が参加して下さいました。しかも集会の中ではフロアーからも熱い発言が続き、改めて日本基督教団内において私の裁判の持つ意味の重さを、ひしひしと感じさせられました。今後は10月24日(水)の夜7時から10時まで、教団総会会場近くの「東京セミナ学院」集会室(150名収容)で「北村慈郎牧師を支援する会・全国交流会」を予定しています。この集会も今から覚えて、是非ご参加下さいますよう、よろしくお願い致します。
 以下は、「報告・討論集会」で原告として発言させて頂いたものです。
   
     
      原告挨拶と教団の現状報告                  北村慈郎

                                  2012年7月28日
                                  支援会報告・討論集会

・今日は大変暑い日であり、土曜日の午後という時間にもかかわらず、このように多くの方々が私の裁判支援の報告・討論集会に参加して下さいましたことを、こころから感謝申し上げます。

・4月26日の第一回口頭弁論から3カ月が経ちました。この間6月25日に準備手続きがありました。その説明は後で岡田弁護士にお話ししていただくことになっています。また、8月9日には第2回目の準備手続きが予定されています。この準備手続きが今後どのくらい続くのかは分かりませんが、準備手続きを経て、第2回口頭弁論が開かれることを期待しています。

・支援会の正会員、賛助会員になって私の裁判を支えて下さっている方々、また献金(カンパ)をささげて下さっている方々も日に日に増えていて、大変心強く思っております。このことは、日本キリスト教団における私の戒規免職処分という問題を、私だけの問題としてではなく、裁判を支えて下さっている方々お一人お一人が自分の問題として考えていて下さっていることの表れとして受け止めさせていただいています。これからも私の裁判を通して日本キリスト教団のあり様を一緒に考え、できれば聖餐のような信仰の内実の問題を免職処分という形ではなく、開かれた論議によってその違いを乗り越えてゆく忍耐強い対話を大切にしていく日本キリスト教団を創っていきたいと思います。

・さて、私の戒規免職問題との関わりで「教団の現状報告」を、知り得た情報によって簡単にお話しさせていただきます。

・まず4月から6月にかけて行われました私の戒規免職問題に関係する各教区総会の報告を紅葉坂教会の御協力を得てまとめておきました。西中国教区と神奈川教区で、教区総会の決議として秋の教団総会議案になる私の免職撤回議案が可決されています。同趣旨の議案が声明の形で大阪教区でも可決されています。九州教区総会では私を免職にした教師委員と審判委員に謝罪を求める議案が可決されています。

・聖餐については、神奈川教区から話し合いの場を設定する議案が教団総会議案として可決されています。他方で常議員会提案として「『信仰告白』と『教憲・教規』における洗礼と聖餐の〈一体性と秩序〉とを確認する件」という議案が教団総会議案となっています。

・戒規免職と聖餐に関しては、ほぼ前回の教団総会と同じ議案が秋の教団総会の議案になっています。

・四国教区と関東教区総会を問安した石橋議長の発言からしますと、教団は私の戒規免職に対して今までの姿勢を貫いていく構えのようです。ですから、現在のところ私の裁判については「和解」の可能性は零とは言えないでしょうが、大変難しい状況です。

・私として頭にきているのは、戒規は訓練規定だから、悔改めれば復帰できるという教団側の言い分です。訓練規定としての教会の戒規は、慎重な本人との話し合いの上で執行されるものです(他教団の「訓練規定」には戒規に関する綿密な手続きが記されています。教団にはそのような「訓練規定」は一切ありません。にも拘らず、教団側は「訓練規定」を持ち出して、私に「悔い改め」を求めているのです)。そのプロセスが一切なく、懇談で記録もとらないということで常議員会で聖餐について私に発題させ、その後すぐ教師退任勧告となり、戒規申立てがきて、手続き上の不備で戒規申立てが教団総会で否決されると、教師委員会が戒規の内規を変えて、個人による戒規申立を受け付けて、一切の話し合いもなく、私を戒規免職にしました。上告して審判委員会の審議においても、一度の面談もなく教師委員会の免職決定を正当とする結論を出し、最終的に私を免職処分にしました。そうしておきながら、白々しくも私に「悔改めて復帰の道があるから」と言う神経が、私にはどうしても理解できません。

・7月9日~10日に開催されました常議員会では、上記の聖餐に関する議案と、直接私の裁判とは関係ありませんが、「日本伝道の推進と教団の教師養成の重要性をふまえて、教団と東京神学大学との関係を回復する件」が秋の教団総会の議案になりました。教団との間に「距離を置いて」10年になる沖縄教区との関係の回復には見向きもしないで、かつて東京神学大学の機動隊導入反対を教団総会で決議しているにも拘わらず、そのことを一切問うことすらなく、常議員会は東京神学大学との関係を回復する件を教団総会の議案にしました。このことは、聖餐の議案共々現在の教団執行部は自らの正統性に立ち、それを認める者のみよる教団形成を露骨に推し進めようとしていることを意味します。この常議員会では、秋の教団総会では「常議員選挙方法は全数連記とし、予備選挙を行わず本選挙のみとする」ことが確認されています。

・各教区総会から選出された教団総会議員の比率は前回とほぼ同じですので、このままでいきますと、またすべての議案は200対160~170で議決されていく可能性が大きいと思われます。現在の教団執行部の姿勢に批判的な方々の動きは、今のところ表立っては出ていません。

・ということで、現在のところ私の裁判が唯一、教団内における現執行部の姿勢を問う表に現れているアクションということになっています。過剰な期待は困りますが、その役割と使命も自覚しながら、私としてはこの裁判に取り組んでいきたいと思っています。

・これからも、末長いご支援を心からお願い申し上げまして、原告としての挨拶と教団の現状報告とさせていただきます。


(なお、この「報告・討論集会」の報告と10月24日の「全国交流会」へのご案内は、支援会から後日出すことになっています)。