なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(284)

         船越通信癸横牽粥 。横娃隠暁10月16日    

・8日(土)午後紅葉坂教会で教区の基地・自衛隊問題小委員会主催の講演会がありました。昨年は岩国教

会牧師のOさんをお呼びして、沖縄交流委員会との共催で、沖縄交流委員会の講師Tさんお二人の講演会を、

やはり紅葉坂教会で行いました。昨年は岩国でいたので、今年は佐世保のことを聞きたいと思い、佐世保

会牧師のFさんにお願いしました。Fさんは、「貴い犠牲を問う~反基地・原発・ダムのたたかいを通して~」

と題して、佐世保でのご自身の経験に基づいてお話をしてくれました。その中でまず高橋哲也の「犠牲のシ

ステム」について話されました。

・〔犠牲のシステムでは、或る者(たち)の利益が、他の者(たち)の生活(生命、健康、日常、財産、尊

厳、希望等々)を犠牲にして生み出され、維持される。犠牲にする者の利益は、犠牲にされる者の犠牲なし

には生み出されないし、維持されない。この犠牲は、通常、隠されているが、共同体(国家、国民、社会、

企業等々)にとっての『貴い犠牲』として美化され、正当化されている〕のです。そしてそのような犠牲の

システムを生み出した宗教、特にキリスト教の責任について問わなければならないと。〔キリスト教(宗教)

は、犠牲のシステムを生み出し、許容し、正当化する機能を果たしてはいないか。本来持っているはずのメ

ッセージ(命の無条件の肯定)を取り戻すべきではないか。/「死に向かう論理というものが果たしてイエ

スから出てくるだろうか。そんなはずはない。むしろ、命の無条件の肯定こそが根本にあったのではないか。

(高橋)」/1匹の羊たりとも、99匹の安寧のために犠牲にしない。それがイエスのメッセージであったはず。

そこを離れて「尊い犠牲」を美化し、正当化することがあってはならない。〕

・その上で、ご自分が関わっておられる石木ダム建設阻止闘争について、原発、基地への関わりについて話

してくれました。戦車、トラック、兵員などを戦地に運ぶ、世界の7割の海岸線から揚陸可能な強襲揚陸艇LCAC

辺野古のテントで座り込んでいると、この揚陸艇がキャンプ・シュワブ辺野古の浜で訓練しているところ

を見かけることがある)を15年度陸上自衛隊は30台購入し、17年度には52台をそろえて佐世保水陸機動団に配

備予定とのこと。また、この水陸機動団の航空輸送を担うために、陸上自衛隊オスプレイ17機が導入され、

防衛省は、機動団の拠点が佐世保であることを念頭に佐賀空港に全機配備する方針。さらに普天間のオスプレ

イ24機の佐賀空港への移駐も視野に入れているとのことです。講演の最後で「普天間基地県外受け入れ」につ

いて触れ、〔沖縄差別を解消するために沖縄の米軍基地を大阪に引き取る行動」や「本土に沖縄の基地を引き

取る福岡の会」は本気か?実現可能か?〕と問い、「本当に可能性があるのはどこか? 引き取ることに抵抗

もなく、むしろ歓迎と言い出しかねないのはどこか? 目下の私の悩みです…。」と言って、講演を終えまし

た。

佐世保佐賀空港が一体となって基地の強化がなされているということは、もし普天間基地県外受け入れとい

うことがあるとすれば、佐世保佐賀空港に来る可能性があるということなのでしょう。Fさんのお話を聞きな

がら、米軍基地を沖縄からも佐世保や横須賀や三沢からも完全撤去させ、自衛隊も災害救援隊にして縮小する

という構想だけは、夢かも知れませんが、持ち続けたいと密かに思っていました。

・9日(日)は礼拝後すぐに聴覚障がいのOさんから「障害者差別解消法」について話してもらい、その後昼

食を共にし、Oさんから手話の手ほどきを受けました。船越教会は階段を登らなければ来れませんし、建物に

おいても、礼拝においても、誰でもが参加できるかと言えば、結果的に排除しているところも多々あるように

思われます。Oさんからも問いかけを受けましたので、現在の船越教会のどこが問題であるのかを点検し、直

していけるところがあれば、直していきたいと思います。この日は午後4時過ぎに船越を出て鶴巻に向かいま

した。

・10日(月・祝)は、教区の婦人会フェスタのために、ガバオライスを30食、基地・自衛隊問題小委員会と

性差別問題特別委員会の責任で用意していくことになっていて、連れ合いがその準備をし、フェスタの場所で

ある平塚教会に10時までに持って行くことになっていました。そのために、私も朝早く起きて、ガバオライ

スの上にのせる目玉焼きを32個作りました。それにご飯とご飯の上にのせる具を連れ合いが作って、ご飯は

大きなタッパーに入れ、具は鍋のまま、なるべく冷めないために大きなタオルで包みました。それらを昔生

協の荷物運びのために買ったガラガラとキャリーッバックに入れて、伊勢原から平塚行のバスに乗って、9時

半過ぎに平塚教会に着きました。ご飯と具と目玉焼きを、基地・自衛隊問題小委員会のIさんと性差別委員の

方々で、32個分の容器に分けて出来上がりました。婦人会フェスタは神奈川教区でははじめての企画で、課題

は東湘南地区はすでに教区の婦人部に委員を出せない状態ですし、西湘南地区もそうなりそうになっているの

で、婦人部が宣教部に頼んでこの婦人会フェスタが行われるようになったのです。そこで毎年3月に行ってい

る平和フェスタに倣って、各委員会がブースを出したり、物品販売したりということになり、ガバオライス

の販売という事になったようです。この婦人フェスタが教区婦人部の再生につながるかどうかは分かりません

が、110人強の人たちが集まって交流をもてたのはよかったと思います。

・この週は、11日(火)は農伝の説教演習(説教学は前期で終わりました)に行きました。12日の水曜日は、

この日午前10時半ごろ宅急便で届いた『裁判記録』の2校校正原稿とPDFで届いた3校原稿の照合を中心に、3校

原稿の校正箇所をメールで新教出版社送りました。13日(木)は基地・自衛隊問題小委員会が高座渋谷教会で

あり、私も委員の一人として出席しました。14日(金)は夜船越教会の聖書研究会がありました。そして

15日(土)には午後六角橋教会で第26回沖縄合同問題協議会があり、私も出席しました。次週の船越通信で、

この集会に出ての感想を記したいと思います。それにしても、今週は毎日何かあり、忙しい週になりました。

ただ、16日の日曜日の礼拝説教は、農伝の神学生Iさんが担当してくれますので、助かりました。