なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(50)

         船越通信癸毅亜  。横娃隠嫁3月25日     

・3月18日の礼拝出席者は6名でした。礼拝後お茶を飲みしばらく懇談して散会しました。私はこの日18:00から早稲田教会で聖餐を考える会(北村教師への免職処分に抗議し撤回を求める有志の会)があり、船越教会から鶴巻に荷物を置いてから駆けつけることにしました。13:30分頃船越教会を出て鶴巻に着いたのは15:30過ぎでした。少し休んで16:00過ぎに鶴巻を出て早稲田に向かいました。途中で駅そばでもお腹に入れてと思って出かけましたが、その時間がなく、早稲田教会に着いたのは18:00少し前でした。何時もは少し遅れることが多いのですが、この日は会が始まる前に到着しました。会では最初に聖餐についての学びとしては、最近青山学院で行われました日本組織神学会会員を対象にした「ヴェンツ教授を囲む会~聖餐について~」に参加されたK牧師からの報告がありました。この会の案内には「ヴェンツ教授がドイツの教会における聖餐の現状等についてお話しくださり、その後自由な討論会の時といたします」とあります。ヴェント教授のお話はいわゆる洗礼を受けて人も陪餐できる開かれた聖餐についてではなく、ドイツにおけるカトリックプロテスタントの相互陪餐についての現状報告だったようです。しかし、自由な討論会の時に洗礼を受けていない人への配餐についてドイツの現況をヴェント教授にお聞きしたようです。ヴェント教授はドイツではこの聖餐の問題が教会で議論になっていること、自分個人としては教会と牧師が個教会として未受洗者も陪餐に与れる聖餐式を執行していることについては、個教会の決断として尊重したいと考えていると言われたということです。聖餐の問題で日本基督教団における私のように戒規免職処分を受けるなどということは、ドイツの教会では考えられないということでしょうか。

・この会では、上記の聖餐についての学びの後、私の裁判について時間を取ってくれました。そこで第一回口頭弁論(4月26日)に向けての準備の状況と支援会の報告をさせてもらいました。特に東京の方の裁判傍聴をお願いしました。その話し合いの中で、今秋開催されます教団総会に向けて、一部の立場の人に偏向している現在の教団執行部に批判的な人たちの動きの鈍さが問題になりました。それぞれ現場で抱えている問題や課題に向かい合うだけで手いっぱいで、なかなか教団全体を視野に置いた連帯を作り出せない状態ではないかという発言もありました。現在の教団執行部は自分たち以外の立場や考え方の人と一緒にやる姿勢が希薄で、むしろ分断する方向に向かっているようです。二項対立の構図を作り、伝道第一、社会問題への取り組みはやりたい人が個人的に有志でやればよいという姿勢です。このまま何もしなければ、今の教団の体制がそのまま続いていくことになり、この状態がますます固定化してしまうのではないかという、ある種の危機感をもっている方もいました。その気持ちは分かりますが、現状ではなかなか打開策が見つかりません。ただ現在の教団執行部のようなある種の正統主義によって一つになっている人たちは、お互いに批判し合い、そこから創造的なものを造り出すという面が弱いので、時間が経てば、バラバラになって自己崩壊していくのかも知れません。私個人としては
裁判を通して問題提起を持続していきたいと思っています。

20日の祝日には神奈川教区社会委員会主催の東日本大震災被災者支援「平和フェスタ」が神奈川教会で行われました。この平和フェスタは社会委員会の各小委員会(ヤスクニ・天皇制問題小委員会、基地・自衛隊問題小委員会、部落差別問題小委員会、核問題小委員会、社会福祉小委員会、多民族共生をめざす小委員会)に、特設委員会(寿地区活動委員会、国家秘密法反対特別委員会、性差別問題特別委員会)が加わり、さらに自主団体、教会が参加して開かれます。毎回寿地区活動委員会も展示やブースを出していますので、私も毎回参加しています。最初に礼拝がありました。東日本大震災被災者を覚えるということで、被災された牧師さんが作った讃美歌を歌い、みんなで作ったリタニーがあり、説教者は2回神奈川教区社会委員会から派遣されたボランティアの一員として被災地に行かれたK牧師が担当しました。被災教会の牧師が地震と大津波によって破壊された後の街で、それでも夜星が輝いているのを見、被災直後生き残った人たちが無心に分かち合い、お互いを気遣っている姿に触れ、そこに神の国があることを直感します。しかし時が経つに従って、震災前の日常に戻っていく現実の中で、ボランティアに自分の悩み・教会の悩みを共有して欲しいと訴えられたようです。K牧師は最初ボランティアとして仕事をする目的で被災地に行ったので、その牧師の言われることが納得できなかったようですが、段々と分かるようになったというのです。そして、私たちは実際に被災者を支援し続けていくことと共に、そこにある問いを受け止めて、祈り続けていくことではないか、と言う主旨の説教を語られました。その後午前中は展示や各委員会等のブースで買い物をしたり、うどん、カレー,いなりずし、チチミでお腹を満たしました。それらの売り上げの一部も被災者支援活動の献金となります。午後は会津放射能情報センター/放射能からこどものいのちを守る会・会津片岡輝美さんの講演がありました。福島における放射能の深刻さが伝わってくると共に、放射能からこどもの命を守るために懸命に活動されている片岡さんやその仲間たちの働きがビンビンと伝わってくる講演でした。今回の平和フェスタでは船越教会の有志もうどん作りと小バザーで参加しました。

・24日(土)には、紅葉坂教会で戸籍の問題について関東教区のWさんの講演がありました。私は別の用事があり、講演は終りのところしか聞けませんでした。Wさんは日本社会には「人権原則が機能していない」ことが問題で、それを制度化する必要を訴えていました。人権原則が明確なら、それに即した個の尊厳に基づく新しい連帯の在り方を社会システムとしても作る可能性があると。

・18日(日)の説教は24日の私のブログをご覧ください。