なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(123)

         船越通信癸隠横魁 。横娃隠廓8月25日        

・18日の日曜日の礼拝後は、持ち寄りの昼食会のようになりました。Nさん夫妻が助六寿司を沢山

買って来て下さり、Mさんが松山のお菓子を差し入れてくださいました。仙台のSさん夫妻のお土

産もありましたが、それは後日に回すことにしました。この日は午後2時30分から都筑区のあゆみ

荘で、神奈川教区福祉小委員会主催の第28回「障がい者と教会の集い」がありましたので、参加者

(Tさん、H・Sさん、H・Tさん、Oさん、私)は午後1時少し前にTさんはお連れ合いの運転

する自動車で、後の4人はH・Sさんの運転する自動車に分乗させていただいて、あゆみ荘に向か

いました。後の方はその後しばらくしてから、散会したようです。今回の集いの発題は、Uさんと

いう性同一性障害で性転換をして女性になった方が担当することになっていましたので、K・Cさ

んもそのUさんの発題だけ参加しました。

・Uさんの発題で、私が気付かされた点の一つは、「プライバシーに配慮を」ということです。U

さんは昨年はじめて「障がい者と教会の集い」に参加して、そこで参加者に配布された名簿を見

て、愕然としたというのです。障がい者の問題に取り組んでいる集会でありながら、その主催者の

人権感覚を疑わざるを得なかったと。今回の発題の中でそのことに触れてこのように記しています

(発題は用意された原稿を棒読みされた。聴覚障がい者のための口述筆記の大変さを考えて)。

・「障害者であることを隠して就職活動をしている学生が、たまたまこの『障がい者と教会の集

い』に参加したとします。この学生がある企業の求人に、障害を持っていることを隠して応募した

とします。企業の人事課は学生を面接して、『どうもこの学生は何かの障害を持っているのに隠し

ているのかもしれない』と、興信所に調査を依頼することもあるでしょう。・・・・・/さて、興

信所がこの学生を調べるうち、『障がい者と教会の集い』の参加者名簿を入手したとします。おそ

らく興信所は、報告書にそのむねを記載することでしょう。企業の人事課は「あ、こういう名前の

集いに参加したってことは、やっぱりこの学生は障害を隠していたんだ」ということになるでしょ

う。/この一連の過程で、この学生や私たち『障がい者と教会の集い』が、この企業の人事課や興

信所の調査員に反論しうる機会が、まるきりゼロであることに注意してください。これが『一人歩

き』なのです。どんなに私たちが力を尽くしてもこのような一人歩きは起こってしまうことでしょ

うが、できる限り避けることは可能じゃありませんか?」

・確かにそういう面はあるなあーと、Uさんの発題を聞きながら思わされました。自分は差別者の

側にいて、被差別者の感性にまで思いが至らない鈍感な存在なのかもしれない。それ故に、気付か

ずに侵している過ちが多くあるのではないかと愕然とさせられました。また、Uさんが発題の中

で、繰り返しおっしゃっていた、「障害者だろうと何だろうと、目の前の一人一人が、何に苦しん

でいるかを見極めて、その苦しみを和らげてあげる。結局これに尽きるのではないか」ということ

は、その通りだと思いました。 

・22日(木)~23日(金)には、船越教会を会場にフェミニスト神学の会がありました。私はその

準備もあり、21日(水)の朝早めに鶴巻から船越に移動しました。布団等の準備と会場の設置をし

つつ、8月25日、26日に発送予定の私の裁判支援会通信第8号及び付録を入れる封筒や振替用紙の印

刷をしました。今回は教団の全教会・伝道所へ出しますので、全部で約2,700通になる予定です。

その作業をしていたときに、後で分かったのですが、22日のフェミニスト神学の会に参加する農村

伝道神学校の学生が、日を間違えて、船越教会に来たそうですが、私が印刷に熱中しているので、

声をかけないで帰り、また翌日の23日に船越教会に来たということです。22日は道がわからず、京

田浦駅から船越教会にくるまでに、真昼の暑い中を迷って1時間かかったということです。今回

フェミニスト神学の会の参加者の中には、別の方で、24日から始まると思っていて、23日に電話

連絡をして、それからかけつけてきたという人もいました。余りの暑さの連続で、日程を間違えて

しまったのでしょうか。

・今回のフェミニスト神学の会では、ハガル、タマル、マグダラのマリアの3人の女性について、

それぞれに書かれているAさん、Yさん、Oさんの論文を参考資料にして、K・Yさん(タマ

ル)、O(マグダラのマリア)さん、K・E(ハガル)さんの発題がありました。発題の後、夕食

を共にし、その後夜三つの分団に別れて話し合いました。1日目のプログラムは午後9時で終了しま

した。その日だけの参加者や夜帰り翌日来る人もあり、宿泊したのは11名でした。その後二つの

グループに分かれて、夜遅くまで話し合いました。私はスタンツのグループに入り、最後は夜中の

2時でした。1日目の夕食はお弁当をとりましたが、2日目の朝は、各自近くのコンビニで調達し

て、朝食をとりました。2日目の朝9時から、最初に昨夜考えたスタンツの披露がありました。ハガ

ルの物語から題材をとって、「神の名を呼ぶ」という題のスタンツです。このフェミニスト神学の

会のスタンツは、なかなか興味深いものが多く、今までにもその台本が、毎年発行される『教会と

女性』誌に掲載されますが、読者から結構反響があるものです。今年は、最初に、牧師役とハガル

役が、ハガルがサライにいじめられて、耐えられなくなって荒れ野に逃げて行った場面を、対話で

表現しました。そしてハガルの「あなたこそ、エル・ロイです」を際立たせます。そして牧師役

が、「ハガルは自分の信仰によって神に名付け、呼びかけた最初の女性です。さあ、わたしたちも

自分たちの信仰で神に呼びかけましょう」と言い、その後6人が集まって神の呼び名について話し

合います(この部分はロールプレイ)。そして最後に、それぞれ神の名を呼びます。それに対して

神の役の人が、「長い!、古い!、物足りない!、疲れる。休ませろ!、却下!、おもしろい、気

に入った!」と反応します。さて、気に入ったと言われた神の呼称は何だと思いますか。正解は来

年の『教会と女性』誌に。