台風の翌日、今日の天気は素晴らしく、鶴巻のマンションから伊勢原方面に行くと、すぐ田畑が広がっ
ていますが、そこからの仰望が見事でした。小さな川沿いに紫陽花の道があって、その一か所に、そこか
ら見える山並みの図と短い山の解説が書かれた標識が立っています。そこからは、右側から大山、高取山
が見え、吾妻山、弘法山、権現山、その背後に黒っぽい富士山が見えます。左側には、丹沢山塊から向こ
うに箱根の連山が、金時山から駒ヶ岳、双子山まで、180度のパノラマがきれいに見えました。ただ、富
士山が黒っぽかったのが、雪で覆われた白い富士のイメージが定着しているからでしょうか、少し異様な
感じでした。風も、猛暑の夏とは違って、涼しく、心地よく感じられ、赤とんぼが目の前を通り過ぎてい
ったり、道にはバッタが飛び跳ねていたりして、秋を感じました。田圃は、一部刈り入れがすでに終わっ
た田もありましたが、ほとんどはこれからで、たわわに実った稲の穂が頭を垂れた状態で刈り入れを待っ
ています。中には昨日の台風で根本が折れたようになっている田もありましたが、それは案外少なくて、
風の影響を感じられない田がほとんどでした。
さて、今日も、9年前の黙想と祈りの夕べ通信(259)復刻版を掲載します。
黙想と祈りの夕べ通信(259[-50]2004・9.12発行)復刻版
9月になって久しぶりにYさんとKさんが入所しています老健ホームを訪ねました。私が訪ねたとき、
入り口で二人を訪問されて帰るFさんご夫妻とMさんとお会いしました。今回の訪問で感じましたのは、
Yさんがこの施設に馴染まれたのか、以前のように前に入所していた施設に戻りたいということはおっし
ゃらなくなっていたことです。むしろ、三食が食べられて、ケアーもしてくれるということに感謝しなけ
れば、とおっしゃっていました。すでに前の施設を離れてから一年数ヶ月が過ぎていますので、今のとこ
ろでの生活を自然と受け入れるようになったのではないかと思われます。それだけにYさんの顔つきも、
心持以前より穏やかなように見えました。ただ今は教会に献金ができなくて辛いとおっしゃっていまし
た。お世話する方がYさんの経済を管理しておられて、Yさんの自由にならないということでした。私は
今までよく教会を支えて下さったのですから、気にされないように、お気持ちだけでもありがたいと申上
げました。もう一つYさんがおっしゃっておられたことは、他の点では何も不満はないが、このホームに
は交わりがないということを残念がっていました。前の施設の時には、入所者の数名の親しい方々とお茶
を共にしたり、毎日曜日には礼拝があり、私も隔月で聖書を学ぶ会に行っていましたが、そのような集い
があって、交わりの機会が多くありました。今の老健施設は介護が中心ですので、前の施設のようなわけ
にはいかないのでしょう。ホームのお年寄りにとりましたは、ホームが家族でもありますから、Yさんの
おっしゃることはごく当然のことではないかと思わされました。
上記の私の発言に続いて、一人の方の発言がありました。私は先週沖縄の辺野古の座り込みに行ってき
た。現地では次の週の月曜日にボーリング調査が入るのではということで緊張していた。私は後ろ髪を引
かれる思いで金曜日に帰ってきた。台風で遅れ明日9日200人の機動隊も出て、ボーリング調査が強行
されようとしている。反対側は500人位人を集めたいと連絡してきた。どんな状況が起こるのか? こ
の眼で見たいと思う。ボーリング調査をする防衛施設局の方も緊張しているとのことである。今までのい
ろいろな闘争の担い手は男の人で元気よい若者が中心だったが、辺野古の座りこみはおじん、おばんが中
心である。そのおじん、おばんを引き抜くことに防衛施設局も躊躇しているのであろう。私は71歳になる
T・Eさんが去年海上阻止のためにカヌーを習っていることを知って、いたたまれなくなって辺野古に行
った。今回行ったときにも、彼女はカヌーを久しぶりに練習していた。それをキャンプ・シュワブから監
視している。そういう人を踏みつけて工事を進めるということだから、防衛施設局の側にも緊張があるの
だろう。座り込みの場所から海に入るか、海から(キャンプ・シュワブ)来るか、抜き打ち的に入ってく
るのではないかと言う。カヌーに乗れる人はカヌーで、後はライフジャケットを着て浮き輪で海に浮かぶ
ことによって抵抗しようというのである。頭数を満たすためなら、辺野古に行けるが、海に飛び込んだ
り、いざ機動隊が着てゴボー抜きをしたらビビル人が行っても、迷惑をかけるだけだと思うし、今ここに
いても逡巡している。国会前の座り込みには昨日も行ってきた。私服が監視している。座り込みは各地で
行われているので、力にはならないかも知れないが、その影響力に期待したい。明日も国会前の座り込み
に行こうと思う。T・Eさんは最近10日間ほど辺野古の座り込みに来れなかったという。部屋の中で歩い
てもめまいがし、食べても戻してしまう。どうも恐怖心で体が動かなくなったようだ。Eさんは夫の足を
つかんで、こわいよーと泣き叫んで、恐怖から解放されたという。明日はどうなるのか。恐怖心が襲って
くるだろう。Eさんは転覆覚悟でカヌーに乗るだろう。彼女の体と命と心が守られますようにと祈りた
い。他の人達もどんなに勇気があっても恐怖心はどこかにあるに違いない。一人の命を踏みつぶしても、
工事が進められるかも知れない。明日突破されても、反対の声が大きくなれば、止められるかもしれない
し、そのことのために祈っていきたい。