なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(166)

         船越通信癸隠僑供 。横娃隠看6月28日                  

・22日(日)の日曜日は、礼拝後しばらく懇談し散会しました。その後この日は横浜上原教会の

H牧師就任式があり、私も出席しました。H牧師は信濃町教会出身ですので、この就任式にも信濃町

教会からの出席者が多くいらっしゃいました。その中にH牧師が洗礼を受けたI牧師もいらしていま

した。I牧師は東京神学大学時代私より数年上級生で、卒業の時に東横線の大倉山に住んでいて、

信濃町教会の副牧師として就任し、大倉山のアパートから引っ越していきました。ちょうどその頃

私も学生結婚をしていて、大倉山に住んでいましたので、I牧師の引っ越しを当時神学生で現在東

駒形教会牧師のKさんと一緒に手伝ったことがあります。1967年か1968年ではなかったかと思います。

そんなこともあり、何かの会でお会いすることがありますと、親しく声を掛け合っています。今回

も偶然H牧師の就任式でお会いし、お祝いの会では隣に座って、会の始まる前に裁判のことなどを話

し、I牧師からくれぐれも大事にしてくださいと言われました。立場は違いますが、私の戒規免職の

ことを気にしてくれていることが、話していてよくわかりました。ありがたいことです。

・H牧師の就任式とお祝いの会が終わり、私はその日夜東京でありました聖餐を考える会に向かいま

した。ちょうど横浜上原教会からバス停まで、29日の日曜日に就任式のある横浜港南台教会牧師の

N牧師と一緒しました。彼の風貌が私の知っている、やはり東京神学大学の先輩のN・J牧師に似てい

るので、あなたのなお父さんはN・Jさん?、と聞いてみました。するとそうだと言われて、このこ

とも不思議なめぐり合わせに感じました。実は私が1977年から1995年まで名古屋の御器所教会の牧

師をしていた時に、N・Jさんは豊田の教会の牧師をしていました。Nさんの話では、1979年ごろ彼は

高校生で、当時の高校生年会(KKS)の会で私と会っているかもしれないと言われました。H牧師の

就任式に出席して、思わぬ二人の方との出会いを与えられて感謝しています。

・東京で行われた聖餐を考える会には、30分ほど遅刻してしまいましたが、この日の聖餐を考える

会では、私の最高裁上告棄却を受けての対応についての話し合いが主でした。その話し合いの中で、

今後何をしていくかということでいくつかの提案がありました。このことについては、6月29日

に支援会の集まりがありますので、そこで検討することにしています。この会の中で私が農伝の紀

要に投稿した「現場から伝道を考える」という文章の中にあります、以前ある会に出しました私の

日本基督教団マニュフェスト私案」に興味を持った方もありました。信仰告白、教憲教規の遵守

を楯にして上からの統制を強めようとしている現在の教団執行部の考え方に対して批判している側

に、合同教会としての日本基督教団をどのような教会にしていくのかという対案が具体的にあるの

かということです。私の「日本基督教団マニュフェスト私案」が何かの参考になればと思って、私

は農伝の紀要に掲載しました。聖餐を考える会を終えて、鶴巻に帰ったのは午後10時半頃でした。

・ この週には、24日(火)の農伝説教演習と28日(土)の教区総会がありました。教区

総会について記しておきたいと思います。今回の教区総会では、前回はありませんでしたが、その

前までの教区総会では必ず議場から出た発言が、組織会が行われる前に議場から動議の形で出まし

た。それは、戒規免職を受けた北村は教区総会議員になれないのに、推薦議員として教区総会議員

になっているのは教規違反なので、北村を教区総会議員から削除するようにという発言です。その

関連で、教団から戒規免職処分を受けた北村は、現在教師なのか信徒なのかという論議がでてきま

す。今回は議場からの発言者自身が、北村は免職にはなったが教師であると言われました。けれど

も、教団は教団年鑑の教師名簿から私の名前を完全に削除しています。そのことは、教団は私を教

師として認めていないことを意味すると思われます。それでは北村は信徒なのか。按手を受けて教

師になったのだから、信徒ではないのでは? 等々という議論になることもあります。神奈川教区

は、教区形成基本方針の中に、「我々は対立点を棚上げにしたり、性急に一つの理念・理解・方法

論に統一して他を切り捨てないよう努力する。忍耐と関心をもってそれぞれの主張を聞き、謙虚に

対話し、自分の立場を相対化できるよう神の助けを祈り求めることによって、合意と一致を目指す

ことができると信じる」とあるので、私の問題も一方的な切り捨てをしないということで、教団と

は違っています。教団の私に対する教師免職決定は教区として覆せませんので、教区は私の船越教

会の牧師としては公式には認めていませんが、その他では、私の戒規免職処分を教区総会としては

撤回を求めていますので、私を戒規免職処分を受けた教師として取り扱うことはありません。です

から、今回もこの動議に対して数名の賛成反対の意見表明をして採決しましたが、この動議に賛成

したのは188名中58名で、私が教区常置委員会推薦の教団総会議員であるということが教区総会で

承認されました。今回の教区総会は報告総会でもありますので、諸活動の報告の他には二つの議案

がありました。一つは教団総会議員選挙です。今秋開催されます教団総会の議員を選ぶ選挙です。

信徒13名、教職13名、合計26名を選びます。かながわ明日の教団を考える会でも推薦候補を

立てましたが、信徒教職それぞれ5名連記での投票で、推薦候補7名が選ばれました。もう一つは、

「第39回日本基督教団総会に、『特定秘密保護法の廃止を求める声明』を出すことを求める議案

」を提出する件です。これは反対意見もありましたが、賛成多数で可決されました。反対意見で気

になりましたのは、国家がある以上秘密保護法のようなものを持つのは秩序維持として当然である

という主旨の発言です。私はこの社会のあり様を国家を前提にして考えません。旧約聖書でもイス

ラエル民族のあり様は契約共同体と王制を認めた国という二つの面でとらえられていると思います。

現代でも契約共同体としての社会のあり様というものがあるように思っています。国民国家という

枠組みがはずされてヨーロッパ連合のような在り方がいろいろな所で生まれ、すべての国家の壁が

なくなって、地球が一つになれたらいいなあと思っています。