なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(362)

     船越通信、癸械僑押   。横娃隠固5月6日   北村慈郎


・みなさん、今年のコールデンウィークいかがお過ごしでしたか? 天気予報では3日(木)の日だけ風

雨が激しくなるということでしたが、その予報が少し早まり、2日(水)夕方から朝にかけて風雨が激し

かったですが、ゴールデンウィーク前半も後半も今年はお天気には恵まれました。3日から6日まで行われ

るリフレッシュ@かながわの保養プログラムも、多くのボランティアの方々の支えによって18家族50数名

の福島の家族のみなさんに、ひと時ホットして自由に過ごす時間と場所を提供することができました。4

日(金)の紅葉坂教会で行われた交流会には、体調を崩して交流会に出られなかった、1、2の福島の家

族の方もおられましたが、それ以外の皆さんが参加して下さいました。約60名のボランティアによって夕

食づくりや子どもたちのプログラムのための準備が行われ、先ず恒例のカレーとポテトサラダに杏仁豆腐

で、福島の家族の方々もボランティアも夕食をいただき、その後礼拝堂では子たちのプログラムが、階下

ホールでは4グループに分かれて、大人の話し合いの時を持ちました。午後8時半過ぎには交流会を終え

て、福島の家族の方々は宿泊しているホテルへ、最後まで残っていたボランティアで後片づけをして、散

会しました。


・私は3日(木)にホテルで福島から来る家族の受付の手伝いと4日(金)の交流会の準備の買い出しや

食事作りの手伝いをして、交流会に出席しました。それがこの保養プログラムへの最初からの私の関わり

です。連れ合いがこの保養プログラムの実行委員になっていて、彼女がこの保養プログラムへの募集から

希望する福島の家族の方々との連絡をとっていますので、そのサポートを兼ねて参加しています。保養プ

ログラムでは、最初の日の夜に教区の核問題小委員会が、3・11以来被曝の問題に取り組んでいます相模

原の病院の医師を講師にお願いして、1時間の講演とその後希望する人に個別相談の場を設定していま

す。参加者は強制ではなく自主的な希望者ですが、この講演には昨年より今年の方が多く参加しました。

その方々と別室で保育をするボランティア以外の受付ボランティアが医師の講演を聞きました。医師の講

演は、3・11以来の甲状腺をはじめ被曝の事実を、さまざまなデータに基づいて話してくださり、その上

で、出来るだけその現実を受け止めて、対処する方法を見い出し、前向きに生きていくようにしたいとい

う内容でした。


・その講演の最後に「未来のために、今できること」ということで、その1からその3まで提言してくださ

いました。その主な点だけ記しておきます。


・【「未来のために、今できること」その1、・被ばくは少ない方がいい。わずかな被ばくでも将来の発

がんを増やす可能性がある。そのために測って、知って、可能な限り被ばくを減らす。・不安は少ないほ

うがいい。知らないから不安、知ったから不安…信頼できる情報を話し合い、聞きあう関係を作ろう。語

り合える場に参加しよう。孤独になるより、妥協して、社会に他人に助けてもらおう。/「未来のため

に、今できること」その2、・おとなが不安、後悔、葛藤ばかり、自責の念から子どもに厳しくなるか?

 過去を後悔するより、今行動して未来を変えよう。・他人と違う、病気になる、障害がある は悪いコ

ト? だめなコト? 病気や障害は予防すべき。でも、予防しきれない。ありうること。「課題」として

受けとめられたら、もっと幸せになれるかも?~人生、幸せに生きていいんよ!~/「未来のために、今

できること」その3、ヾ靄榲に健康な生活習慣を、バランスの良い適量の安全な食事、安全な場所での

十分な運動、十分な睡眠。過去から学び、未来のために今できることをする。選択、決断した結果の

「今」を尊重。できなことを悩まない。親自身が自分をありのままに受け入れ、自分を愛する。子ども

の存在をありのままに受け入れ、信じる。生きていることを善し、とるす自己肯定感を親も子も持つ! 

⇒自己肯定感が免疫力を高め、心とからだを守る。幸せを感じられる生き方につながる。】


・被ばくの問題と向き合って生きざるを得ない福島の家族の方々に語られたこの医師の言葉は、様々な課

題や困難と向き合って生きている私たちにも当てはまるように思いながら、私は医師の講演を聞きまし

た。この医師の提言に加えて、私たちは、東電福島第一原発事故に対する東電はじめ原発を推進してきた

政府や経済界、学者の責任が曖昧のままになっていて、原発の再稼働や海外への売り込みが画策されてい

る現状を何とか変えて行かなければなりません。日本の国の戦争責任、戦後責任が十分に問われないま

ま、戦前と戦後がなし崩し的に繋がっている現状と重ねて考えると、この責任の問題を考え抜くことが社

会の在り方にとって大変重要な課題であることが分かります。無責任な体制からは、必ず同じ過ちが繰り

返されるに違いないからです。


・たまに船越教会の礼拝に出席される方からメールをもらいましたが、その中に船越教会に対する期待の

言葉がありました。何を感じて船越教会にこのような期待をしておられるのか分かりませんが、皆さんに

も紹介しておきます。<船越教会が今後神の御業としての大きな働きを次から次へと成し遂げて行くこと

を切に願っております。宣教が実を結び、新しい信徒、特にクリスチャン家庭ではない新規の求道者が大

勢受け入れられて大規模教会に発展、というより日本一のメガチャーチになることを期待します。/教団

の規則にとらわれず、教区の壁を乗り越えて、船越教会とその宣教活動が横須賀市と神奈川教区だけでな

く、日本全国で多くのクリスチャンを獲得することが、神ご自身の計画であると私は確信しております

>。私は現日本基督教団の執行部がめざしている「それゆけ伝道」という信徒の獲得による教勢拡張をめ

ざしている自己拡張の伝道は、ヨーロッパキリスト教植民地主義的伝道と通底する過去のもので、それ

を現代の状況において遂行しても、有効性を発揮する都市部の一部分はあっても、社会総体としては成り

立たないと思っています。ですからこのままいけば、日本基督教団は必然的に衰退していくものと思って

います。けれども同時に、イエスの存在とその証言である聖書の使信には、日本基督教団の教会が滅んだ

としても、全く新しい信仰者の群れである教会を生み出す命があると思っています。将来誕生するかもし

れないそのイエスを信じる人々の群れ(教会)が、メガチャーチになるとは思いませんが、イエスの命を

証言し、多くの人々に影響力を示すのは間違いないと思っています。