なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

心が亡ぶ

このところ時間に追われるようなときもあり、忙しさのルツボにはまりかねない自分があるのを、ふと感じるときがある。

この忙しさについては、ミヒャエル・エンデの『モモ』が金儲けと時間泥棒に見舞われている現代人を風刺的に描いていたのを思い出す。

また、学生の頃、教師が黒板に「忙」とは「心」が「亡ぶ」ことだと書いていたのを見て、なるほどなあー、と思ったことがあった。

そのとき以来、ぼくは絶対に「忙」に足をすくわれないぞ、と思って、出来るだけ自分がやるべき仕事を厳選し、その他の仕事は引き受けないことにしようと思ってやってきた。が、ここ数年そういうわけにもゆかず、いろいろ引き受けてきた。なので、忙しくなるのは当然であり、「自己責任」でもある。

かと言って、自分の課題が全くなくなり、時間に追われることもなく、すべての時間が自分の自由になったら、どうだろうか?

仕事を退職して自由な時間が出来るようになったら、このことも、あのこともしよう、と計画を立てている人がいるものだ。私もそういう人を知っている。以前どうですか、やっていますか、とその人に尋ねたことがある。すると、その人は頭をかいて、いや時間はあるのだが、なかなかできなくてねー、と照れくさそうに言われた。

そういうものだと思う。忙しくならない程度で、やらなければならないことがあるというのが良いかもしれない。心が亡びないように、自分にもそうしてくださいと、神さまにお願いしようと思う。