なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(573)

船越通信、№573 2023年7月2日(日)北村慈郎

 

  • 6月24日(土)開催の神奈川教区総会について、内容的には二つのことがありました。一つは「4人の准允執行の件」で、これまで行われてきた「この方々が受けた教師検定試験は不当とまではいえない」という決議を、按手・准允式執行前にすることに反対する議員がいて、前教区総会では今まで通り執行しましたが、この件について常置委員会で話し合うことになっていました。今回は、常置委員会での議論を踏まえて、按手・准允前に何故このような決議をするのかについての古谷正仁議長の歴史的な説明の文章が総会議員に配られて、その上で議長としてはこの決議をして按手・准允をしたいと、議長は議場に諮りました。それでもその決議はしないという動議が出ましたが、その動議は54名の賛成で否決されました。すると議場からその決議をするときに、賛成だけでなく棄権もとって欲しいということになり、議長はそのようにしましたが、結果的にて、「不当とまでは言えない」は138名中96名の賛成で、准允が執行されました。
  • この議論の中で横浜指路教会の藤掛牧師と橋本教会の須田牧師から、教区の位置づけについての発言がありました。教区は教団の執行機関で教会性がないから、「按手・准允志願者の受けた教師検定試験は不当とまでは言えない」というようなことを教区総会で議決することはそもそもおかしいのだと言うのです。だから、もし教師検定試験に問題があるならば、按手・准允執行を関わらせないで、別に教団に問題提起すべきだと言うのです。この二人の意見については、一言言っておくべきだと思い、既に川崎戸手教会の孫牧師が発言していましたが、私も発言しました。もし二人がそのように言うならば、具体的な提案をすべきである。それをしないで神奈川教区としては「不当とまでは言えない」という決議をすることによって問題提起をしているのを、それにただ反対するのはおかしいと申し上げました。この議論の中で孫牧師が、「教団は教会としての一体性を強く言っているが、世の中では多様性を大切にする方向に進んでいると思われるが、そのことについてどう思うか」という主旨の発言をしていましたが、現在の教団は一体性を強調することによって多様性を排する方向に進んでいると思われます。私の問題が起こったのもそのためだと思われます。
  • この3月まで神奈川教区の横浜明星教会牧師で教区の常置委員でもあった、教団問安使の網中総幹事の挨拶をめぐる質疑は、ほぼ私の戒規免職問題についてでした。教団問安使には2013年頃から繰り返し、紅葉坂教会の信徒が質問をしてきました。それは、私の場合は個人の申し立てによって戒規免職処分をした教師委員会が、その後に同じ個人による所属教会牧師への戒規申立については、受理せず、この案件は教会役員会か教区常置委員会を通して行うべきだとしていることへの問いです。教師委員会だけでそのように案件による判断を変えていいものか。それについて教師委員会と教団三役の見解を、教区総会で教団問安使が来る度に求めているのです。今回も総会前に教団問安使にその回答をもってくるようにお願いしていましたが、網中問安使もそれを全く無視したのです。しかも網中総幹事は、私の戒規免職は審判委員会で最終決定されているのだからと、すべての問いに耳を傾けようともしないのです。神奈川教区は、そのような教団の姿勢とは対照的に、「対話によって他を切り捨てない」と教区形成基本方針に掲げていますので、私の問題についても、「聖餐についての考え方は違っても、私の戒規免職に至る手続きには瑕疵がある」という発言が、教区総会でも私とは立場を異にする人からも出ているのです。地域共同体としての神奈川教区の中で私の問題が理解されていることはありがたいことです。そのような地域共同体の中で受け入れられている人間を、戒規免職処分にする全体教会としての教団は教会性があるのでしょうか。今回の教区総会でもその問いを再認識させられました。
  • 25日(日)は礼拝後皆で昼食を、期限切れ備品のカレーで食べてから、平和と人権を考えるDVD鑑賞会(「マリウポリ“包囲日記”私たちは諦めない」)を行ないました。「ロシア軍の侵攻からの1か月間、マリウポリで何が起きていたのか、破壊された町で壮絶な日々を生き延びた住民が見たもの、考えたこと、そして苦しい決断を語る(3人の女性の)肉声の証言」です。かつて横浜も米軍の爆撃機B29による焼夷弾投下によって一部焼け野原になりましたが、現在のウクライナではロシアのミサイル攻撃による町の破壊です。兵器の現代化は科学技術の進歩によってより破壊的であるように思われます。マリウポリの市民の恐怖の深刻さと怒りの激しさを思わざるを得ません。戦争による問題解決はあり得ないのですから、忍耐強い対話による外交によって国と国は戦争を避けるべきです。鑑賞会後皆早めに散会し、私も午後2時半過ぎのバス停梅田からのバスで追浜に出て、鶴巻に帰えりました。
  • この週はZoomによる会が三つ(27日(火)19:00~支援会世話人・事務局会、同20:30~関田先生のお別れ会実行委員会、28日(水)20:00~基地・自衛隊問題小委員会)があり、それぞれ参加しました。基地小では、教区の数委員会の賛同を得て、9月23日(土・祝)1:30~紅葉坂教会で映画監督の藤本さん、影山さんを招いて「台湾・沖縄・琉球弧を戦場にするな!全国キャラバン」を開催することにしています。また、関田先生のお別れ会の実行委員会では、会計報告が承認されて、実行委員会も解散しました。赤字がでたら、船越教会と私の支援会でも補填することにしていましたが、赤字が出ませんでしたので、今回はその必要がありませんでした。
  • 29日(木)は大変暑い日でしたが、水分補給に気を付けながら、国会前の辺野古新基地建設反対の座り込みに参加しました。娘も前日に心配してメールをくれましたが、座り込みの場所は、イチョウ並木で日差しが遮られて。風も通りますので、案外涼しいのです。今回は雨の心配もなく、用意している辺野古新基地建設反対のグッツをすべて道路の壁に貼り、午後4時まで座り込みができました。参加者はいつもの4人の他に2人の方が参加し、6人でした。この日も向かいにはバスで来る国会見学の小中学生の姿が目立ちました。