いよいよ私の裁判が始まります。第一回公判が下記のように決定しました。
日時：2012年4月26日（木）午後2時
場所：東京地方裁判所第103号法廷（傍聴98名可）
第一回公判後報告集会が、引き続き下記のように行われます。
日時：同日午後２時40分から1時間前後
場所：日本弁護士連合会ビル12階東京弁護士会講堂を予定。
どうぞ傍聴にいらしていください。皆様の知人・友人にもお知らせいただければ幸いです。
今日は「父北村雨垂とその作品（７４）」を掲載します。
父北村雨垂とその作品（７４）
燈台 川研
燈台は まっかに陽を浴びる 非情のまま
燈台の獨語が 青空に 消えた
燈台は 精神年令が 若い 眞昼
潮騒に 燈台の神經が 冴えた 静寂(しじま)
死のロマンスを 燈台は 見たが 云わぬ
燈台は 孤獨を 吹きとばせ 吠えろ
燈台は 赤い神經のない 秋だった
春の おもいで 川研
春のつれづれや 小説 と 書いて 消す
女はひとり 体臭のミドリ 濃し
ひらひら はなびら 苦しいと云う おんな
女の 推理と 弁明の ほほえみ と
悲しきまでに 男は 立ちつくす 夕陽
春 終る おんな ひとりの 旅に 出る
無題 川研
黄金は名工だ 美男 美女
どん底に影 友だち ずらり 背を向けて
楽譜は 女の脚(あし)である 終列車
胃が 哄笑した 舞台は 悲劇だよ
腹の底からこみあげた 孤獨な 笑ひ
掌(てのひら)に おどる 髑髏(どくろ)の 五粒ほど
男と 女は ともに 孤獨を 抱いて 寝る
鈴のある 猫の横死に 飄々(ひょうひょう)と 野犬
父の涙は 白い 子の涙は 赤い 或る日
のしかかる絶壁と 引込まうとする 絶壁
夏は 去る 土は孤獨な 聲 放つ
カンナ 赤し 狂女の 口唇(くちびる)も 赤し
秋の蚊を ころした あとの たのしめず
ニ十日月 這虫の吾を 憫むや
ものは日わぬ 秋に 女は旅せんとす
ふるさと 川研
ふるさとの 夕餉(ゆうげ)のけむり 寺の 鐘
ふるさとの 井戸には 現在(いま)に 昔を 母の
ふるさとの 風には 智惠の樹を 父の
ふるさとの 懈怠(けだる)き悔に 雲の 流れ
ふるさとの 雨もみどりに 蝸牛
ふるさとの 虹に 修道院に 鳴る 鐘や
ふるさとの シーレーノスは 力(かあ)と啼く唖者(おし)
