なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

黙想と祈りの夕べ通信(365)復刻版

 黙想と祈りの夕べ通信(365)復刻版を掲載します。2006年9月のものです。


       黙想と祈りの夕べ通信(365[-52]2006・9.24発行)復刻版


 タイで軍部によるクーデターが起きたといいます。バンコックで生活している日本人もいますので心配

です。まだクーデターを起きるということに驚きを思えていますが、今回のことを通して軍隊の存在につ

いて改めて考えさせられました。特に現在の日本の政府が憲法改悪、教規区基本法改悪をすすめようとし

ており、現在の自衛隊を正規の自衛軍としようとしていることに、ますます疑問を覚えます。自衛隊が自

衛軍になり、シビリアンコントロールが機能せず、軍部の独走を許すようなことになれば、軍の意向が強

く政治に反映されるようになるのは必然です。軍によるクーデターが起こらないという保証はありませ

ん。憲法9条の線で自衛隊の縮小廃止に向かうことが、最も望ましい選択と言えるでしょう。軍隊を持た

なければ、軍事的クーデターもあり得ないからです。心ある人々の中では国を超えて、憲法9条は世界の

未来を切り開くものだとう認識が広がっているようです。

 上記の私の発言に続いて、一人の方からの発言がありました。私は米軍より自衛隊の存在の方が恐ろし

いと思っている。自衛隊を縮小し、米軍も縮小していく方向がとれたらと考えている。先ほど読んだ聖書

の中にあった「あなたの信仰があなたを救った」という聖句を思い起こす出来事が自分の今している調停

の仕事であった。600万円の高級車BMVをローンで購入したが、4月から仕事がなくなり無職となってし

まった人が、その自動車を売ってローン返済に充てたが、なお300万円の借金が残ってしまった。さらに

無職となってからの4月以降の生活費の借金もあり、弁護士がついて、調停の相談に来た。生活費の借金

を先に返さなければならないこと、自動車のローンの借金は遅滞利息を免除してもらい元金だけにならな

いか。10月から仕事をする予定なので、その収入から順次支払っていいきたいという相談だった。先輩の

調停委員は無理ではないかという意見だった。私は債権者と話してみたらという意見を述べた。そうした

ら先輩が私に債権者の会社と話してみなさいと言われ、話したところ債権者の会社は結構ですということ

だった。先輩もびっくりした。このようになったのは、弁護士がこれでやって欲しい、そうでなければ調

停は結構ですという強い態度をとられたからだ。ある意味でこの弁護士の信仰が借金で苦しんでいる人を

救ったと言えよう。今日の聖書の箇所との関わりで、自分にとっての大事な経験であると思う。

 また、もう一人の方の発言がありました。今軍の話が出たが、先週の木曜、金曜、辺野古ではキャン

プ・シュアブの兵舎移転のための遺跡調査が行われることになり、教育委員会がキャンプ・シュアブに基

地建設のための調査に入るというので、ゲート前での座り込みが行われた。教育委員会の調査団は混乱を

避けて帰って行ったが、その後防衛施設庁の方が、機動隊を導入して遺跡調査という名目でキャンプ・

シュアブに入った。遺跡を破壊するのではないかと危惧して座り込んでいる人をコボー抜きして、基地建

設のための強硬手段を取った。沖縄で機動隊が強硬に出たことは長い間なかったとのことだ。ネットで機

動隊によってNさん他、辺野古の座り込みで親しくしていた人が暴力的に排除されいる映像を見て、今日

本には軍は無くても機動隊の存在が恐ろしく、腹立たしい思いがする。また、先週の続きだが、先週良き

サマリア人の譬えから考えさせられたが、今日もイエスによって癒された10人の中の一人のサマリア人

登場する。サマリア人はイエスによって9人は癒されても、自分は癒されないのではないかと思ったかも

しれない。しかし、イエスサマリア人も9人と同じように癒された。癒された10人のうちサマリア人

けがイエスのところに来て、足もとにひれ伏して感謝したとある。差別の無い、縛りの無いイエスに触れ

られることによって、きっとこの人は先週の良きサマリア人の生き方に変えられたのではないかと想像す

る。自分もイエスの生き様に触れ、差別・偏見の無い者として生きていきたいと、今日も改めて思った。