今日は12月8日、あの出来事があった日であり、日本が太平洋戦争に突入した日である。
私は農伝で説教演習を担当していますが、可能ならば「説教におけるバルトの表現について」、18巻出て
いるバルトの説教集から、まとめてみたいと考えています。生きているうちにできるかどうかはわかりませ
んが、思いだけは持ち続けていきたいと願っています。私ができなくても、誰かがしてくれるかもしれない
からです。そのために、このブログにも、私がバルトの説教を読んで、心動かされた個所を順次掲載してい
きたいと思います。11月に2回掲載しましたところ、私の敬愛する紅葉坂教会の方から、私のブログのバ
ルトの言葉から励まされたと、クリスマス・カードに書いてくれました。以下もバルトの説教の一節です。
<それにしても、我々は新しい年にも過ちを犯したり罪を犯したりするのではなかろうか? 確かに我々は
そうなるころであろう! 新しい年にも我々の魂の内にはこの世的なものが残っており、猛獣やナマケモノ
が我々の性格の内に働くことであろう。かといって、未来への展望の喜びや信頼を取り去られる必要はない。
すべての人間の誤りと欠陥の終りに、義しき方、愛に満ちた方、平和の創造者、救い主である神がお立ちに
なってくださる。あの方が人間の過ちやあなたの生活の混乱を導き、遂にはあの方の知恵と恵みの業として
一切を成り立たせてくださる。だから、自分自身に対して恐れなくてよいのである。あなたが躓き失敗する
ようなことがあっても、そのようなことは起こるのであるが、その中に嵌まりこんでしまったままでいるこ
とはなく、悲しい経験をしている中にも秘められた神の始まりを見るのである。だから、あなたの咎の深み
の中においても、神が創造的に働いてくださるようにしなさい。そのことがあなたに対して万事の終りであ
るように万事の始めとなるはずなのである(バルト説教集13巻、25~26頁)。