なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(300)

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      船越通信癸械娃亜 。横娃隠掲2月12日    北村慈郎


・5日の日曜日は礼拝後、1月22日(日)の災害備蓄品による昼食会と同じように、Hさんが備蓄の食材で

昼食会を準備してくれましたので、皆でいただきました。しばらく懇談して、その後役員会を行いまし

た。役員会では、S先生のお手紙で「日本キリスト教団船越教会宣言」の「公表」には率直に言って反対

であるとありましたので、代務者であるS先生がそこまで言われるのですから、とりあえず宣言の公表は

取りやめにすることにしました。そして4月の教会総会でこの「宣言」をどのように生かせるかについて

話し合うことにしました。

・役員会では2017年度の総会の準備としてそれぞれ担当者を決めて、3月または4月の役員会までに資料を

整えることにしました。また、N・Mさんからの「去年の修養会で災害時のことを話し合うと聞き、思った

ことがあります。富士宮に住んで自然の豊かさにいつも強められ、生き残った人が生き延びられる場所と

感じていました。何が起こるかわからない時代に入って、また何が起こっても必ず生き残る人がいますの

で、教会としてサバイバルできる地を持っている方が良いのではないかと思いました。そのルート作りの

為に、誰が教会のメンバーが富士宮や青木平の自然と親しくなっておくのはどうでしょうか?」という提

案を受け止め、N・SさんN・Mさんが住んでいます富士宮や青木平の自然と親しむ会(仮称)を船越教会と

して持つことにしました。自然と親しむだけでなく、自然に癒されたいという方も、希望者は北村牧師ま

でお申し出ください。ちなみに「青木平の森」についてN・Mさんはこのように紹介しています。「温暖、

湿潤、世界で有数の成長力。/富士山による標高差、世界一と言える多様性、/宝の山、これを楽しまな

い手はない。/市のもので税金はかからない。/ほっておくと、笹、すすき、つる、外来種におおわれ、

ごみ捨て場等にされてしまう。/森に入る人必要(入会権、次代に残すべき大切なもの)/神の創造の

妙、生命力に満ちていて、心身共に健康にされる」。

・この日の日曜日は役員会が終わった後、翌日の月曜日6日に支援会の発送作業が船越教会で行われるこ

とになっていましたので、私は教会に残って、その準備のために支援会の通信第18号等の印刷紙折の仕事

をしました。今回は支援者約1,000名に3月18日(土)13:30より紅葉坂教会で行われます支援会第5回総会

の案内も入れて発送しました。月曜日には、私を入れて7名が集まり、封筒に宛名ラベルを貼り、印刷物

を入れ封をして、最後にヤマトDM便のラベルを貼って完成です。作業人数がいましたので、午前10時から

はじまった作業は、午後2時半には終えることができました。出来上がった封書は午後4時過ぎにヤマト運

輸の人に取りに来てもらいました。

・この週は火曜日も既に農伝は後期の授業を終えていますので、火曜日、水曜日と鶴巻でゆっくりするこ

とができました。9日(木)の午後4時半から高座渋谷教会で教区の基地・自衛隊問題小委員会があり、出

かけました。この日は委員会の後、午後6時半から公開学習会として「2016年の神奈川の基地はどう動い

たか?」をスライドで座間や厚木の監視行動をしておられるお二人の方に話してもらいました。神奈川の

米軍基地は、横須賀から16号線沿いに横田基地まで米海軍、陸軍、空軍の三つの司令部が集中していま

す。厚木基地の飛行機の油も、横須賀に備蓄されていて横須賀らから運ばれています。地図をみながらお

二人のお話を聞いていますと、神奈川が在日米軍にとっていかに重要な場所であるかということがよく分

かります。原子力空母が横須賀に停泊しているときには、必ず艦載機の訓練があるのですが、艦載機が空

母から離発着するためには、常に訓練してないとパイロットの腕が鈍ってしまうからだそうです。

いろいろお聞きすると、基地が基地として機能するためには、常に戦争状態に入れるように訓練していな

ければならないわけです。ということは、基地があるということは、実際に戦争が行われていなくても、

行われているに等しい状態を維持しなければならないということなのです。相模原補給廠には、戦争の為

の様々な資材が保管されています。戦場で川などに架ける橋の資材とか、野戦病院の資材とか、戦争に必

要なありとあらゆるものが備えられているところが相模補給廠です。経済が行き詰まったら戦争すればい

いのだというようなことが言われますが、戦争は確かに莫大な物資が動きますので、それに伴って経済の

活性化が起きるのでしょう。戦後の日本は朝鮮戦争ベトナム戦争で経済的復興と繁栄を得て来たわけで

す。神奈川の基地の現状を伺いながら、やはり軍隊のない世界が望ましいと思わざるを得ませんでした。

・安倍政権は積極的平和主義とう欺瞞によってアメリカとの軍事同盟の強化を図っています。このまま行

けば、憲法を改悪して戦争のできる国造りにますます邁進していくでしょう。今の世界の状況において、

安倍政権がめざす国造りによって戦争を避けることが出来るでしょうか。難しいと思います。柄谷行人

憲法の無意識』で、「・・・局地的な戦争はあっても、世界戦争はとうてい起こらないだろうと、いま

人々は考えている。が、突発した局地的な戦争が世界戦争に発展する蓋然性は高いのです」と言っていま

す。そしてそれに続けて、「では、今後戦争が起これば、どうなるのか。そのことを考えるために、19世

紀末の帝国主義がどのように終わったかをふりかえってみます。・・・それは、第一次大戦を機にして終

わった。帝国主義的な段階は、この戦争のあと米国がヘゲモニー国家となることによって終わったわけで

す。むろん帝国主義段階の終わりを決定的にしたのは、それだけでなく、ロシア革命、さらに、国際連盟

の発足です。そことは、今後の世界について考えるとき参考になります。現在の新自由主義的段階も、や

はり戦争を通して終息する蓋然性が高いからです。/しかし、それは最悪のシナリオです。現在の状況

は、世界戦争を経なければ解決できないというわけではありません。真の解決はむしろ、世界戦争を阻止

することによってこそもたらされるのだと思います。その場合、日本がなすべきでありかつなしうる唯一

のことは、憲法9条を文字通り実行することです。・・・実際に、日本は憲法9条によって護られてきたの

です。空想的リアリストは憲法9条があるために自国を護ることができないというのですが、われわれは

憲法9条によってこそ戦争から護られるのです」(183-184頁)。その通りではないでしょうか。