なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(365)

    船越通信、癸械僑機   。横娃隠固5月27日   北村慈郎


・20日(日)はペンテコステの礼拝でした。この日は礼拝後昼食会を持たず、お茶を飲みながら懇談の

時を持ち、散会しました。その後この日礼拝に出席したNさんと午後2時過ぎまでお話をし、その後午後6

時から紅葉坂教会で開催される第77回かながわ明日の教団を考える会の準備をして、午後4時半過ぎに船

越教会を出て紅葉坂教会に向かいました。かながわ明日の教団を考える会では、主に6月教区総会に出す3

つの議員提案議案について話し合いました。私の戒規免職撤回議案と聖餐論議の場設定議案は、教区総会

で決議として秋の教団総会の議案にするものです。それぞれの案文を用意して、皆さんの意見を求めまし

たが、免職撤回議案はほぼ原案通り、聖餐論議の場設定議案は、提案理由の一部の大幅な書き換え意見が

あり、この議案の提案者にお願いしました関田先生と私とで最終稿をまとめることになりました。もう一

つの議案はヤスクニ天皇制問題小委員会から、天皇の「退位」「即位」について政府に要請する議案を議

員提案議案として6月総会に出したいということで、明日の教団を考える会に話が来たものです。この議

案についても諮り、賛同者をお願いしました。


・戒規免職撤回議案と聖餐論議の場設定議案は、出来れば常置委員会提案にしてもらうように4役会にお

願いすることにしましたが、念のためこの二つの議案も議員提案議案としても出せるように準備すること

になりました。三つの議案とも賛同者は明日の教団を考える会に来た方で教区雄会議員の方にお願いした

ところ、約15名の賛同者がありました。15名いれば、それ以上お願いしなくても議員提案議案になります

が、この日出席できなかった方でメール連絡が可能な方には連絡して、賛同者に加わってもらうことにし

ました。その作業を24日中に終えて、三つの議案とも20名強の賛同者を得て、そのデータを現在主事の仕

事をしてくださっている伊勢原教会のH牧師にメールで25日早朝に送ることができました。


・23日(水)19:30より大和で基地問題の県央共闘会議拡大幹事会があり、出席しました。6月2日にこ

の会議の総会と講演会がありますので、主に2018年度の活動計画のすり合わせをしました。24日(木)

16:30より高座渋谷教会で基地・自衛隊問題小委員会(基地小)がありました。基地小では今年度厚木・

座間・相模補給廠を中心とした基地見学を計画しています。予定としては来年の1月14日(月・祝)に行

うことを決めました。その他に地位協定の問題で講演会開催を考えていましたが、社会委員会が8月の平

和集会で『「日米合同委員会」の研究~謎の権力構造の正体にせまる~』という本を書いています𠮷田敏

浩さんを講師に決めたということでしたので、地位協定の講演会は見送ることにしました。「日米合同委

員会」と「地位協定」は、問題としてはほとんど重なっているからです。日米合同委員会は日本の官僚と

在日米軍の軍人によって構成されていて、頻繁に開かれ、ここでの取り決めが「密約」として、憲法によ

る法支配より上位の法として日本社会の中で機能しているのです。在日米軍による実質的な日本の占領状

態が戦後70年以上経っている現在でも続いているとしか言いようのない現実が私たちの中にあるというこ

とです。この構造を変えない限り日本における米軍基地撤去は不可能なのです。


・25日(金)には関田先生から送って頂いた集会案内によって知った「『今こそ日朝対話を、国交正常

化の時』神奈川集会」に参加しました。この集会のチラシに書かれていた呼びかけ文は以下の通りです。

「昨年末まで『朝鮮制裁』が叫ばれ、かつてなく緊張が高まっていた朝鮮半島では、平昌オリンピックを

契機に南北政府が主導して、緩和の流れが始まりました。私たちはこの前進を心から歓迎し、支持しま

す。/今こそ各界の皆さんが連携し、安倍政権の『制裁と圧力』の敵視政策を転換させ、「日朝対話を、

日朝国交正常化の実現を」の世論を神奈川から興していきましょう!」。関田先生はこの集会の呼びかけ

人の一人になっていて、集会では主催者挨拶をされました。関田先生は「平和を実現するキリスト者ネッ

ト・ニュースレター」に、「私と戦後70年~朝鮮民主主義人民共和国~」という一文を載せています。そ

の中にこのように記しています。「『戦責告白』はある意味でアジア・太平洋地域の諸教会との和解と共

生への大きな力になったことは、疑い得ない。しかし唯一朝鮮民主主義人民共和国(共和国と略記する)

との関係は戦後、少数の例外を除いては積極的に深められてこなかった。特に安倍政権下の拉致問題の取

り扱いをめぐってますます関係悪化が進められてきた。特に在日コリアンへのヘイト・スピーチを初め、

朝鮮学校補助金停止、高校無償化の朝鮮学校への不適用など、制度的民族差別の続発に心痛めて来た」

と。この日の挨拶でも、共和国に行かれた経験も話されて、日本の朝鮮併合という歴史を踏まえて、いく

つか提言をされました。特に共和国の日本語教育で寅さんが教材として使われていることを通訳の青年か

ら聞いた先生の経験から、心通わせる人と人との交流の大切さを語られました。この集会での「問題提

起」として浅井基文氏(元外交官)の講演がありましたが、この方の講演は大変刺激的で、事柄の本質に

ズバリと迫るものでした。講演は「東アジア情勢と安倍外交」という題で、1、朝鮮半島情勢と2、安倍

外交についてです。2、安倍外交についての最初に、〇「国際問題・外交を考える上での基本的ポイン

ト」を話してくれました。そこで二つの重要な問題を指摘されました。一つは、「他者感覚の重要性」で

す。丸山眞男の「他者を他者としてその内側から見る目」を引用して、違い・異質性を前提にした他者感

覚の重要性を語られたのです。21世紀の「国際社会」は国家の多様性・異質性を前提とする(国連憲章

原則に立脚して国家関係)社会であり、「他者感覚の出番」だと言うのです。価値観の共有を前提とする

(価値観を共有しない国家は排除する)「国際共同体」ではダメだと。そして「21世紀の国際環境の本質

を踏まえること」では、「20世紀までの本質・特質:パワー・ポリティックス(ゼロ・サムの世界)」に

対し「21世紀の本質・特質:脱パワー・ポリティックス(ウィン・ウィンの世界)」であると。そして三

つのことを強調されました。/祐屬梁左掘壁疂彭価値):尊厳と戦争は合い並びえない。国際相互依

存の不可逆的進行:戦争という選択肢はあり得ない。C狼綉模の諸問題:戦争という浪費はもはや許さ

れないと。筋の通った極めて明快な指摘には感心しました。