なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(610)

船越通信、№610  2024年3月31日(日)北村慈郎

  • 24日(日)礼拝後、この日は何もなく早めに散会しました。私はしばらく教会で片付けなどをして過ごし、午後2時から蒔田教会で開催される教区の研修委員会と世界平和家庭連合(旧統一協会)対策委員会共催の講演会に行きました。講演者は、しばらく前に起きた安倍晋三銃撃事件後に旧統一協会のことでよくテレビに出てコメントをしていた、ジャーナリストの鈴木エイト氏でした。テーマは「『日本政治と旧統一協会』取材活動から見えてきたもの」でした。鈴木エイト氏は、最近の旧統一協会の活動をご自身の取材活動を通して話してくれました。私が旧統一協会の問題に最初にぶつかったのは、1975年ごろで紅葉坂教会の伝道師をしていた時です。1070年前後頃から各大学で旧統一協会原理研が活発に活動するようになっていて、学生が合宿に勧誘されて、旧統一協会の信者になっていくというケースが頻発するようになりました。その頃紅葉坂教会のある信徒の大学生の息子さんがその合宿に参加したということで、その信徒の方から相談を受けました。私はその頃岩波新書から出ていたT・K生の『韓国通信』をその方の息子さんに読んでもらうように勧めることくらいしかできませんでした。幸いその方の息子さんは旧統一協会の信者にならないで済みました。もう一つは、名古屋の御器所教会の牧師時代に、夫に先立たれ一人で住んでいたお年寄りの方を、ある時訪問しましたら、その方が、「先生、実は体調がすぐれなかった時に、親切にしてくれた若い女性の旧統一協会信者に勧められて、霊感商法のいろいろなものを買ってしまいました。奥に多宝塔がありますので、見て下さい」と言うので、奥の部屋に行き、その多宝塔を見ました。1,000万近くしたそうです。この方は夫が病気がちで、自分で生命保険の勧誘をしながら、老後の資金をコツコトためていたのだと思います。けれども霊感商法によってそのすべてを失ってしまいました。多宝塔を買う時には、旧統一協会の数名の信者が来て、何件かの銀行の預金通帳を持って自動車で銀行を回らされ、預金をおろして、多宝塔を購入したというのです。人の弱みに付け込む旧統一協会霊感商法は許しがない行為です。その時私は旧統一協会の問題と取り組んでいた牧師に相談して、弁護士を紹介してもらい旧統一協会の弁護士と掛け合ってもらって、7=8割がたのお金を取り戻すことができました。そういう経験をしたことがありますが、鈴木エイト氏の講演を聞いて、旧統一協会の活動は形を変えながら今も巧妙に同じことをしていることが分かりました。旧統一協会信者2世による安倍晋三銃撃事件により、旧統一協会の解散命令がでて、オーム真理教のようになるのか、旧統一協会は多くの政治家を抱き込んでいますので、何とも言えない状況ですが、私たちの教会も宗教信仰が持つ闇には自覚的であって、その闇に陥らないように常に目を覚ましていなければならないと思います。
  • 27(水)は午後4時半から高座渋谷教会で基地・自衛隊問題小委員会(基地小)を予定していましたが、急遽午後7時からZoomで行うことになりました。この日は、委員長がまとめてくれた教区に出す2023年度の活動報告の検討を中心に、基地小の抱えている課題(米軍基地から排出される有機フッ素化合物(PFAS)の問題を扱う)や2024年度の活動計画などを話し合いました。この日2023年度の活動報告は確認し、後日会計担当者によって会計報告をまとめてもらい、それをメールで委員で確認して、教区に提出することになりました。基地小では、他の方にも案内は出しますが、委員会学習会として、毎年「神奈川の基地はどう動いたか」をスライドによって相模補給廠監視団の沢田政司さんと厚木基地を考える会の矢野亮さんを招いて行っています。毎年2月頃に行っていましたが、今年は5月以降にお願いすることにしました。神奈川の米軍基地と自衛隊施設の動きは顕著で、明らかに軍拡に向かっています。平和フェスタの時に基地小で横浜ノースドックのDVDを放映しましたが、横浜港のど真ん中にある横浜ノースドックが、「米陸軍が今年春ごろ、13隻280人の小型揚陸艇部隊を新たに編成する。既存の船舶を使うため隻数はこれまでの32隻から増えないが、随時派遣されていた人員が常時配置されるようになる。南西諸島などへ部隊や物資を迅速に輸送することを目的とする」ことになっています。これも軍縮ではなく、軍拡の現れの一つです。私は先日教会員の方から送っていただいた、ダニー・ネフセタイ『どうして戦争しちゃいけないの?』を読みました。この人はイスラエル人で家具職人として埼玉県の秩父に住んで仕事と平和運動を両立している人です。この本の中で、「日本に住むイスラエル人としてのダニーさんの役割はなんだと思いますか?」という問いに対して、このように答えています。「ふたつあります。/ひとつは、イスラエル国内にいては見えないことを、イスラエルに向けて発信すること。/もうひとつは、日本人に向けて発信することです。イスラエル人から見ると、日本はイスラエルの方向に向かっているように見えるよ、と。日本は防衛費をあげて、戦闘機F35やイージス艦をどんどん買っています。そのうえ憲法9条までなくしてしまったら、本当にイスラエルのようになるよと警鐘を鳴らしたい。いったん軍事第一の国になってしまうと、そこから抜けるのは大変です。日本はその入り口にいる。止めるなら今です」(p.115)と。このダニーさんの言葉に私たちは耳を傾けなければならないと思います。
  • 28日(木)は国会前の辺野古新基地建設反対の座り込みに行きました。国会議事堂前の地下鉄の駅から地上に出ましたら、雨がぽつぽつ落ちていましたが、しばらくすると雨は止んで、座り込みは最後までできました。この日はいつもの4人ともう1人の方も来て、5人で座り込みました。また午後3時過ぎには前回参加してくれた2人の方も来て下さり、最後は7人で座り込みました。午後4時少し前に座り込みを終えて、後片づけをして、この日は寿地区活動委員会がなか伝道所でありましたので、明治神宮前から副都心線に乗り換えて横浜に出て、JRで関内まで行き、新しくできな横浜文化体育館の斜め向かいにあるハンバーグ屋さんで食事をすませて、なか伝に行きました。寿地区活動委員会は18:30から始まり、20:00頃終えましたので、帰りの方向を同じくする2人の方と一緒に、JRで横浜に出て、相鉄線で2人とは大和で別れ、私は海老名から小田急に乗り換え鶴巻温泉に帰ってきました。