なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

地球人もただの人

 人間って不思議な存在です。獣や鳥や魚や昆虫の種であれば、恐らくその種が存続する限り、多少の進化はあっても100年単位で見ればその種の存続に必要な自然環境を探し求めながら殆ど変わらないでその生存を続けていくでしょう。

ところが人間の場合、100年単位で過去と現在を比べてみれば歴然とした違いがあります。社会環境・自然環境の変化と共に人間の考え方や生活様式も変わっていきます。

私たちがタイムスリップして100年前の日本に生活するとしますと、果たしてどういうことになるでしょうか。100年前は1909年、明治42年です。現在101歳の方がちょうどこの世に誕生した年です。ですから、まだ何とか生活できるかも知れませんが、500年前だったらどうでしょうか。1509年は室町時代です。その8年後の1517年にマルチン・ルターが95か条の提題を出しました。

 このように考えて見ても分かりますように、動物の一種としての人間は500年前も現在もほとんど変わらないのですが、考え方や生活様式は時代と共に社会の変化によって変容していきます。

ブッシュマンのような先住民の生活に現代人である私たちは適応できないでしょう。けれども、先住民の中では現代人に見られる親殺し・子殺しはないのではないでしょうか。物質的には貧しくても、人間としての心は豊かなのかも知れません。

現代のグローバリズムは私たちを地球人にします。しかし、地球人も人間である以上、お互いに愛し愛される身近な人間関係を必要としていることを見失わないようにしたいと思います。