なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

自分を取り戻す

  忙しいという字は心が亡ぶと書きます。これをはじめて聞いたのは、たしか神学生の時だったと思いますが、北森嘉蔵さんの授業の中でした。もう40年以上前のことです。北森さんの授業は、言葉遊びというか、事柄そのものへの肉薄という感じはなく、奇をてらったような表現の新しさだけで、言っていることは殆ど既に言われてきたことの繰り返しのように思えて、それ以来北森さんの書いたものは全く読んでいません。
 
それはともかくとして、私にも牧師としての働きが集中して忙しい時が続くことがあります。一ヶ月位とても忙しい時があります。本をゆっくり読む時間の余裕もないくらいです。とにかく与えられた仕事をこなすことに追われます。こんな状態がずっと続くのかという不安を抱えて過ごしているのですが、案外突然忙しさから抜け出し、平常の状態に戻るものです。
 
私はボーっとしている時間が好きで、そのような時に本を乱読したり、考え事をしています。何かの成果が出るわけではないので、無駄な時間とも言えますが、そのような時間が私には必要です。ただ忙しい時にも水曜日の夜の「黙想と祈りの夕べ」の一時間は、心が亡びそうな私に自分を取り戻どさせてくれる貴重な時です。
 
宣教活動で多忙だったイエスにとって、人から離れた祈りの時間もそういうときだったのかも知れません。