なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

父北村雨垂とその作品(25)

 父は聖書も読んでいたようです。特にヨハネ福音書のプロローグ「ロゴズ讃歌」には関心があったようです。下記の句の中にある「いちじくの葉に知恵をみたエデンの蛇」も、創世記3章の物語からのものだと思われます。父は聖書を信仰の書としてよりも、文学、思想書として読んでいたのではないかと思います。以下の句は、ノートの中に記録されているものですが、修正・付加があるものも多く、恐らく投稿した作品というよりは、習作として書き残していたのかも知れません。
 
父北村雨垂とその作品(25)
 
(以下は習作の句かも知れません。)
 
プリズムは音のイデヤを七色に
こころと こころが ころぶ 銀座の夜
盤とパントマイムに砂時計
七色に音だイデヤだ プリズムだ
獅子の爪から 交響曲 ( シンフォニー )第五
運命に勝た交響曲第五
七色にイデヤを プリズムよ音だ
ニーチェ 死す そのときアリアドアネーも死す
テレーゼよ 耳よ 運命の五線よ
テレーゼも 耳も 歴史のシンフォニー
 
ワグナーも 角兵衛獅子の足袋 ( たび )も 泥土 ( ドロ )
 
エデンから 谷間の茨 鬼あざみ  ( あざみ )
 
老、荘に みた 道人か眞人か
 
風雪や道祖神現在 ( いま )も恍惚たり
 
故里 (ふるさと)の「生命 ( ちえ )」が口唇 ( くち )から洩れてくる
           (ほどばしり)
 
いちじ(ちに“)くの葉に知恵をみたエデンの蛇
 
赤ん坊に ( わら )え  孩 ( わら )えと 知惠の芽を
 
雑草の吾を誇るかに鬼あざみ
雑草の個を誇るかにおにあざみ
 
天をみて地を見ぬ 尺護の眞晝 ( まひる )
 
無為自然 生命 ( ちから )老子 軽く歡る
          ( ( あらき )を抱く)
零の腹からへへののもへじ四方 ( あたり )を視た
そのむかしたかまのはらは濃霧たり
 
柳も花も 見るなとも 見ろとも言わず
 
見るなとも 見ろとも 在らぬ紅みどり
 
(こころ 老子からの引用が2,3あり)