今日から10日の土曜日まで家を空けます。明日はブログをお休みします。以下「父北村雨垂とその作品(26)」を掲載します。
父北村雨垂とその作品(26)
見るなとも見ろとも見えぬ 柳と花
天をみて 地をみた 尺護虫は正午 ( ヒル )だ
柳も 花も 笑え 見ろとも見るなとも
こおろぎの 孤獨に生命 ( いのち ) 瞭 ( あき )らかに
(在る如く)
雑草と云われ居直る おにあざみ
たそがれの鴉は 朝をふところに
眞理の葦は 埋立地の 生 ( うぶ )毛 ( げ )
運命の 交響曲は 死なぬ歴史
プリズムや 音のイデヤも 七色 ( ナナイロ )に
ワーグナーも(に) 角兵獅子の足袋 ( たび )にも 泥土 ( ドロ )
故里の 生命 ( ちえ )が 口唇 ( くち )から とつおいつ
いちじ(ちに“)の葉で確 ( たし )認 ( か )めた エデンの蛇
開けた目に 孩 ( わら )え 孩 ( わら )えと 智惠の芽を
風雪や現在 ( いま )に 無門の 道祖神
(以上、対流№5に投稿か)
無花果の葉は瞭らかに知惠の人を
桑の実や モーパッサンをふところに
天の河 思念の風は墓石に
百合匂う鎌倉山に正午の天
父の血が 母の血が 噴く 彼岸花
父の血か 母の涙か 噴くひがん華
夢に描いて匂う えくぼが 現在 ( いま )にある
浜木綿と ホステスに 儚し今宵
風と語る 柳は 孤獨を疾むらし
超人よ 花の紅 ( くれない ) 火の 煙か
絶望の 蝶は 峠で 貝となる
獅子 が鷲と ドッキングした 悲喜劇
(以上、№10 「人」への投句と、句の下に記してあります。)