黙想と祈りの夕べ通信(332)復刻版を掲載します。2008年2月のものです。
下記通信に、私のこのブログをはじめた意図が書かれています。この最初の意図からしますと、現在の
私のブログは大分偏向しています。最初の頃は、キリスト教主義学校の中高生の質問に答える(例えば、
「なぜ牧師になったのですか?」というような質問)内容のものを掲載していました。それが終わる頃か
ら、教団常議員会における私の教師免職問題が起こり、ブログどころではなくなりました。しばらくお休
みし、その後時間ができるようになってから、父の川柳を掲載するようになり、紅葉坂教会時代に約11
年間続けた黙想と祈りの夕べ通信の復刻版を掲載するようにしました。2011年4月から船越教会で働くよ
うになりましたので、それからは船越通信と船越教会での主日礼拝の原稿を載せるようにしています。現
在は、父の川柳は遺されたものはすべて掲載しましたので、黙想と祈りの夕べ通信復刻版と、船越通信、
主日礼拝説教原稿、それに時々裁判関係のものを掲載しています。ということで、ブログをはじめて8年
になります。
黙想と祈りの夕べ通信(332[-19]2006・2.5発行)復刻版
去る日曜日にHさんを招いて、礼拝での説教と午後の学びと語らいの集い(テーマ「セクシュアル・ハ
ラスメントと教会」)でのお話をしていただきました。午後の講演では、Hさんは話の途中で息苦しくな
られたのか、話しを中断して中休みの時間を取りました。教会においてセクシュアル・ハラスメントの話
をすることが、ご本人にとってどんなに苦しいことなのかということを、私は、Hさんを実際にお呼びし
て、お話していただいて、はじめて気づかされました。その後、教会だよりにHさんの説教と講演をのせ
るために、私はお礼とお願いのメールをHさんに出しました。その私のメールをここに載せさせていただ
きたいと思います。
「先日は礼拝説教とセクシュアル・ハラスメントのお話を、ありがとうございました。特に後者は、こ
ちらの準備が余りなくて、話す者にとって、どれだけ重い問題なのかということに配慮も十分ではなく、
お呼びしたことを大変申し訳なく思っています。けれども、Hさんの説教もお話も、私にはいくつか気づ
かされることがあり、お呼びしてよかったと思っています。これから自分なりに深めて行きたいと思って
います。
私が最も強く感じましたのは、最後に一言と司会者に言われて申し上げましたが、自分の鈍感さという
ことです。それは感性が鈍いということではなく、自我そのものが社会化されていて、生まれながらの自
己や身体と言ったらいいのでしょうか。自分の感じ取る場そのものが、他者の痛みを可能な限り他者の重
さに近い形で感じ取ることにおいて、麻痺しているのではないかということです。
あなたのお話を聞いていて、あなたが痛んでいることが伝わってきました。そういうものは、僕にはあ
なたのようにはないなーと、しみじみ思わされました。それが凄い発見です。今までにも何人かの女性牧
師のお話を聞きましたが、こういう経験ははじめてです。
・・・・・・・・・・・ 」
この僕のメールに対して、Hさんからは長文のメールをいただきました。
さて、Hさんは講演を中断して、一休みして心を奮い立たせて講演を続けられたわけですが、そうせざ
るを得なかったHさんの息苦しさの原因は何だったのでしょうか。私の想像する限り、それは、当事者で
ある被害者ではない自分が、当事者である被害者が現にいるセクシュアル・ハラスメントの話をしている
ことの矛盾に、Hさんは話をしているうちに耐えられなくなったのではないか。そのように思えてなりま
せん。イラクで殺されたKさんのご両親がHさんが牧師をしている教会の信徒であり、Kさんのことでも、H
さんは同じような体験をされたのではないかと思いまあす。もし私の想像が正しいとすれば、私はこのよ
うなHさんのスタンスは、人間の在り様として大変重要であると思っています。私自身もともしますと、
問題を語ることに熱中し、その問題で苦しんでいる人のことを脇に置いてしまうことがあるのです。その
ことの問題性を強烈に今回Hさんから教えられました。
以前週報のコラムで私はブログをはじめることを書きました。この度娘に手伝ってもらってはじめまし
たので、アクセスして読んでいただければ幸いです。今は「おばさん、おじさん」向けの文章しか書けま
せんが、そのうち若者にも読んでもらえるものも書けるようにしていきたいと思っています。このブログ
では日常の所感を中心にして書いていきたいと思っています。何れ教会のホームページにリンクした牧師
のコーナーにも、一週に一回位のペースで書かせてもらうことになっています。こちらの方では、信仰に
関わるものを書いてみたいと思っています。また、友人や知人にも紹介していただければ、ありがたいで
す。なにしろ私にとりましては、ブログは路傍伝道のつもりなのですから(本当かな
?)。私のブログは「ヤフー『なんちゃって牧師の日記』」です。