なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

3月29日総会&集会が終わりました。

 3月29日(土)支援会総会&集会が90名の参加を得て、無事おわりました。ありがとうございまし

た。その集会で配布しました弁護士による「上告手続きについて」という文書を掲載します。私の裁判は

現在最高裁に上告中です。まだ結論は出ていません。下記には上告した場合、どんな可能性があるのかに

ついて書いていただいています。

 なお、今後ともご支援をよろしくお願いいたします。



   北 村 慈 郎 先 生
                              2014年3月29日

     上告手続きについて

                                弁護士 藤 田 浩 司


1 上告に対して、考えられる判決とその影響

現在、最高裁判所に対して、「上告」「上告受理」の2つの申し立てをしています。どちらか一方でも最

高裁が採用し、高裁判決を見直していただくことを強く願っていますが、結論は大きく二つあります。

(1) 申し立てが認められた場合

  ,匹舛蕕の申し立てが採用されて、高裁判決が破棄・見直しになるとすると、通常は東京高裁へ差

し戻しになり、東京高裁で改めて司法審査が可能か否かが判断されるでしょう。その場合は、最高裁の破

棄理由に拘束されるので、司法審査が可能という判断、具体的には我々が高裁への「控訴の趣旨」で求め

たように、一審判決を取り消して本件を東京地裁に差し戻す、という判決になるしかないと思われます。

そうしますと、東京高裁を経由する意味がなくなりますので、実体審理をするためにいきなり東京地裁

差し戻すことが十分考えられます。最高裁平成22年4月27日判決は、刑事事件ですが、事実誤認など

を理由に大阪地裁に差し戻しました。

 ◆〇碧/該魂椎修箸靴禿豕?郎曚忘垢渓瓩気譴襪函⊆詑凌獲?貌?蠅泙后すなわち、本件免職処分が

有効であったかどうかが正面から問題になります。

 この点は、「法律上の争訟に該たるかどうか」という訴訟要件とはまったく次元の違う問題ですから、

最高裁で差し戻しが認められたとしても、それによって必然的に実体判断で免職無効の判決になるもので

はありません。

 和解勧告があるかどうかは、双方の主張立証がどれくらい積み上げられているか、それを見て裁判所が

どう判断するか、また双方が和解をそもそも受け入れるかどうかによります。現時点ではまだ何とも申し

上げられません。

(2) 申し立てが認めらなかった場合

 「上告棄却」あるいは「上告不受理決定」になった場合には、残念ながらそれ以上争う方法は司法手続

きにはありません。東京高裁の判断が確定します。

 これによって、今後すべての戒規処分が自動的に司法判断の埒外に置かれるわけではありません。個別

的な本件免職処分の効力について司法判断ができないというだけの判決です。司法判断ができない理由と

して、高裁判決は、司法判断にあたっては教義、信仰の内容に立ち入って審理することが避けられないこ

とを挙げています。おかしな話ですが、教義や信仰と深くかかわらない、例えばいわゆる破廉恥事件の場

合は逆に司法判断がなされることになります。

 ただ、今回の高裁判例は、日本基督教団における戒規は一般に、「教義や信仰と深くかかわるものと言

わざるを得ず」とも述べていますから、今後、日本基督教団の戒規処分に関する裁判では、今後、この判

例が引用されて、結果的に、司法判断を求めることは難しくなると言わざるを得ないでしょう。

  2 最高裁の判断時期

 非常に予測がつきにくいです。

 ただ、簡単に門前払いとなるときは、3か月から半年くらいで結論が出ます。本件は、すでに昨年7月

23日の申し立てから8か月が経過していますので、門前払いではなく、少し中身を本格的に検討してい

ただいていると考えてもよいでしょう。

 また本件は、最高裁としても慎重に検討すると思います。これまで、キリスト教の団体内部における紛

争について争訟性の有無が最高裁レベルで争われたものはありませんし、しかも日本基督教団という大き

な団体内部での問題ですから、判断に対する社会的影響もかなり大きい、というのは最高裁でも容易にわ

かるはずです。

 他の事件の処理状況にもよりますし、「予測は全く不可能」というのが正直なところです。

                                         以 上