なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(167)、含集団自衛権・辺野古関係抗議文

        船越通信癸隠僑掘 。横娃隠看7月6日                  

・29日(日)は礼拝後、M人さんの車で横浜港南台教会まで送ってもらい、中澤譲・麻貴牧師の

就任式に出席しました。そこで30年ぶりになるかと思いますが、中澤譲牧師のお父さんで、東京

神学大学時代の先輩になります中澤實郎牧師と再開する機会を与えられました。私が名古屋の御

器所教会の牧師であったときに、中澤實郎さんは愛知県豊田市にある豊田教会の牧師でした。こ

の日は午後6時半から紅葉坂教会で、最高裁上告棄却後はじめての支援会の相談会がありました。

K弁護士も出席してくださり、最高裁上告棄却の意味について分かり易く話してくださいました。

K弁護士は裁判敗訴について、原告である私に、「力及ばず申し訳なかった」とおっしゃってく

れましたが、私自身は、K弁護士には東京地裁への仮処分申請以来4年半の長い間お世話になり、

感謝の気持ちで一杯です。この日の支援会相談会には、船越教会のWさんも出席してくださり、

紅葉坂教会の人の陪席もあり、30人が集まってくれました。最高裁上告棄却後のこれからの運

動について話し合いました。

・さて4日(金)朝教会の掲示板にはる6日の説教題を書いて、前週のものと変えようと掲示

のところに行きましたら、掲示板が荒らされていました。マグネットで止めている説教題と集団

自衛権への反対を意味する言葉(バルト)を書いた紙と船越教会牧師、北村慈郎(木曜日午後3時

から日曜日教会行事が終わるまで在宅)と書いた紙が硝子戸の中で散乱していて、マグネットの

一部が外に捨てられていたのです。こんなことは今までなかったので、びっくりしましたが、す

ぐにこれだと納得しました。紙に書いてはったバルトの言葉が原因ではないかと思いました。そ

の言葉とは、「われわれが今とることが許されている態度、すなわち武器を手中にしながらそれ

を行使しない国家の上には祝福があるにちがいない。このことに対してわれわれは神に感謝しよ

う」です。この言葉はバルトの説教集からとったものです。ヨーロッパで第一次世界大戦がはじ

まって、ドイツやフランスが軍隊を出して戦っているときに、スイスの国は軍隊を持ちながら、

ドイツやフランスのように武器をとって戦わない道をえらぶべきだという主旨で語られたもので

す。私は、「集団自衛権閣議決定反対」と出すより、このバルトの言葉をもってその意志を表す

ために、この言葉を教会の掲示板に掲示しました。否定的な反応で、しかも表現の自由を否定す

る許しがたい行為ですが、見ていてくださる人がいることが分かりました。しばらくは説教題だ

けにして、また、教会として発信するに値する言葉を掲げていきたいと思います。

集団的自衛権閣議決定辺野古の基地建設開始に、教団の部落解放センターが抗議文を支持

し、下記にそれを掲載します。

内閣総理大臣 安倍晋三 様   2014年7月1日  日本基督教団 部落解放センター
 
 抗議文

 従来の憲法解釈変更し集団的自衛権の行使容認を閣議で決定したことに深い悲しみと強い怒り

をもって抗議します。日本国憲法は国民が国家を制約するために制定されたもので、閣議決定

安易に解釈を変更することは第98条の最高法規に反しており、違憲行為です。

 かつて日本は、アジア諸国侵略戦争を繰り広げ、多くの人びとの命を奪うという甚大な犠牲

を伴い敗北しました。その後「日本は二度と戦争をしない」思いを込め、日本の最高法規である

日本国憲法に夢と希望とを託して現在まで歩んできました。特に前文と9条は、世界とアジアに対

して戦前の反省を含めて、日本の未来は二度と他国に対して武力行使をしない意志を明確に表明

しています。そしてこれら前文と9条は、アジア諸国を始め世界への国際協力や草の根・経済支援

の土台となってきました。

 安倍政権は、昨年末に特定秘密保護法の成立、首相の靖国神社参拝、沖縄県名護市の辺野古

地建設への沖縄県知事の承認とりつけ、「防衛装備移転三原則」による武器の輸出解禁を強行し

ました。実に安倍内閣は「積極的平和主義」を唱えて国際貢献といいますが、その実態はあまり

にも暴力的であり、平和や優しさや友好がありません。

 荊冠のイエス・キリストが主である事を信じ、愛と平安、自由と平等、平和を求める私たち日

本基督教団部落解放センターは、再び日本が、他国(米国)と一緒に軍事的な武力行使が可能にな

った「集団的自衛権閣議決定」に強く抗議すると共に日本国憲法を守れない安倍首相は一刻も

早く退陣するよう強く求めます。


内閣総理大臣 安倍 晋三 様防衛大臣 小野寺五典 様   2014年7月2日

                            日本基督教団 部落解放センター
 抗議文

 7 月 1 日にキャンプ・シュワブ内で辺野古新基地建設の工事が始まったことに対し、深い怒

りをもって抗議します。 政府は、沖縄への負担軽減を繰り返し発言してきました。先日 6 月

23 日の沖縄「慰霊の日」式典においても安倍首相は「米軍基地の集中が今なお沖縄県民の大

きな負担となっています」と述べていますが、名護市辺野古に新たに基地を作る暴挙を考えれ

ば、その言葉は極めて空々しく、沖縄県民のみならず平和を愛する多くの人びとに対する欺瞞

であり冒涜です。 辺野古新基地は普天間基地の代替施設と言われていますが、時代が変われば

新しい兵器専用の基地が必要となります。従来からキャンプ・シュワブ内には巨大弾薬庫があ

り、そこに大型貨物タンカーや強襲揚陸艦が接岸できる岸壁を新たに造り、V 字型滑走路を 2

本持つアジア最大級の最新基地を建設しようとすることは、基地拡大を助長するものであり、

沖縄の負担を軽減するどころか増幅させることでしかないのは明白です。

日本基督教団部落解放センターは、差別をなくす運動を展開しています。辺野古新基地の工事

着工は沖縄県民、名護市民、多くの人びとにばかり負担を強いて、今以上の深い痛みを与える

ものであり、沖縄に対する差別であると言わざるを得ません。差別のない平和な世を求める私

どもは、辺野古新基地建設の即時中止を強く求めます。