なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

船越通信(356)

     船越通信、癸械毅供   。横娃隠固3月25日   北村慈郎


・今日は受難節第6(棕櫚の)主日です。今日から受難週です。イエスの受難と十字架の出来事を思いめ

ぐらしながら、このことを通して私たちに今も語りかけている声を少しでも聴きとることが出来るよう

に、この一週間を過ごしたいと思います。イエスの受難と十字架は過去の出来事ではなく、今もこの世界

の中で様々な抑圧差別を受けて苦しんでいる人々において現実的な出来事ではないかと思います。人を十

字架につけることのない平和を造り出すために、それぞれの与えられた場で微力ながらも働くと共に、義

と平和と喜びの溢れる神の国(神の支配)の到来を信じて待ち望みたいと思います。今年は受難節の主日

の礼拝説教テキストは、聖書日課からは選びませんでした。エレミヤ書とマタイによる福音書の続きのテ

キストにしました。次週のイースターの礼拝だけは聖書日課から礼拝説教のテキストを選びました。ご了

解ください。


・さて18日(日)の礼拝には、Kさんという、以前私の支援会の集会にもいらした方が船越教会の礼拝

に出席しました。礼拝後のお茶の時にはKさんも出席し、懇談の場に加わってくださいました。Kさんは

「開かれた聖餐」執行を理由に日本基督教団から戒規免職処分を受けている私を支持し、応援したいとい

う思いをもっておられるようです。この日船越教会の礼拝に出席されたのも、そのような思いの表れのよ

うでした。うれしいことです。Kさんはブログをされていて、そのブログは相当多くの人が読んでいるよ

うですが、私にもブログの中からプリントアウトしたものをくださいました。その中に「平等性~クリス

チャンは一般人より優越し平等ではないのか?」とういタイトルの部分がありました。そこにはこのよう

に記されています。「教会に通う人は、概して教会に通うだけで一般人より優っていると思うことが少な

くない(笑い)、洗礼が有るだけで一般人より優っていると思うことが少なくないが、それは平等な解釈

ではなく、聖書自体はHOLYと言えても、そんな聖書解釈の神は、全能とは言えまい。/宗教には長所が

有っても、宗教がともすれば軽くみられるのは、実際このように、一般人に不平等な思いをさせることが

多いという短所のためである。/以前アップしたブログ「各宗教の長所短所」において述べたように、狭

義の宗教には長所だけではなく、大きな短所も存在し、無宗教には大きな長所も存在すると認識すること

が現実的だろう。/それでは、誰が本当のクリスチャンと考えれば良いのか?何を、どう考えれば、多く

の人から支持される平等・公平・妥当な解釈と言えるか?」。Kさんはカトリックで洗礼を受けておられ

るとのことでしたが、日曜日の礼拝はいろいろな教会の礼拝に出席しているようです。


・この日私は懇談終了後、来週の準備をして、午後2時半からヴェルクよこすかで始まる「戦争・改憲

対の声を横須賀から!」という集会に参加しました。集会では二人の方からの講演(高山俊吉さん『9条

改憲を許してはならない!』と特別報告(呉東正彦さん『横須賀から見える朝鮮戦争イージス艦事故と

原子力空母~』)があり、その後汐入までデモ行進がありました。この集会の呼びかけ人の一人にIさん

も入っていましたが、この日は仕事のために集会には来れないということでしたが、ヴェルクよこすかか

京急横須賀中央駅に向かう道をデモ行進の時に、タクシーの運転席からデモ隊に向かって連帯の声をか

け、手を振っていました。20~30分ほどのデモ行進で、午後5時前には汐入駅前で解散し、その後私は鶴巻

に帰りました。講演された高山俊吉さんは弁護士のようですが、森友文書改ざん問題で安倍政権の支持率

が下がっている今こそ、安倍政権を打倒して改憲を阻止しなければならないとおっしゃっていました。そ

のために、この集会は横須賀かから全国に広げていこうという主旨で開催されたとのことでした。


・21(水・祝)は教区社会委員会主催の「平和フェスタ」が川崎教会で行われました。この日は秦野西

教会牧師のSさんが自動車で午前7時ごろ鶴巻の私たちのマンションに迎えに来てくれて、私たちも分乗さ

せてもらい、フェスタで連れ合いが責任を持っている「うどん」販売のための荷物他を川崎教会まで運ん

でくれました。この日は寒く雨も降り(途中雪になりました)、参加者はブースを出している委員会のメ

ンバーがほとんどではないかと思っていましたが、約85名の参加者があり、例年のフェスタ(参加者100

名強)と変わらない賑わいと熱気でした。特に午後の「おしどり マコ・ケン」の漫才には、私は初めて

でしたので、感心させられました。この集会のチラシに書かれているお二人のプロフィールの一節に、

東京電力福島第一原子力発電所事故(東日本大震災)後、随時行われている東京電力の記者会見、様々

な省庁、地方自治体の改憲、議会・検討会・学会。シンポジウムを取材。また現地にも頻繁に足を運び取

材し、その模様を様々な媒体で公開している」とありましたが、その情報量たるや本当にすごいと思いま

した。今回の二人の漫才の中で私が一番印象に残ったのは、原子力発電事故そのものについての話ではな

く、二人がドイツの学校で話した時の、日本の中学生や高校生と同じドイツの子どもたちの反応と、ドイ

ツの教育機関の姿勢でした。二人が講演をした後の質問には、ほとんどの子どもたちが手を挙げたこと。

そしてドイツでは、子どもたちが自分で考える力をつけることが教育方針になっていて、それは、二度と

再びナチズムのような専制政治を生み出さないためだというのです。そこにはドイツ人の市民=民衆が自

分たちの手で子どもを育てる、国家権力の言いなりにはならないという、ナチズムを生み出してしまった

という自分たちの反省に立った気概が感じられます。マコ・ケンさんのその話を聞きながら、このドイツ

と日本の違いを生み出してきた私たちの戦後責任を突きつけられたように思いました。平和フェスタは、

マコ・ケンさんの話にみな引き付けられて、2時半終了が大幅に遅れて、後片づけをして川崎教会を出た

のが午後4時頃でした。帰りもSさんの車で送ってもらいました。鶴巻に着いたのは午後6時過ぎでした。


・22日(木)には午後7時からなか伝道所で教区オリエンテーション委員会があり、私も委員の一人で

すので、鶴巻から出かけました。この委員会では今年度の報告のまとめと2018年度の計画を話し合いまし

た。オリエンテーションは一年間で4回集会を持っています。2018年度は、第1回は教区形成基本方針、

第2回は現場研修(寿)、第3回教職と同性愛者差別、第4回万博東神大問題を扱うことにしました。