なんちゃって牧師の日記

説教要旨と牧師という職業で日々感じることを日記にしてみました。

2006-01-01から1年間の記事一覧

鼻炎と十字架

ここ数日風邪を引き体が重い。私の風邪は鼻炎と喉の痛みが主な症状である。ところが、ここ1年ほど鼻炎に見舞われたことがなかったので、自分も年もとってきたので、鼻炎からも解放されたのかと思っていた矢先である。先日少し寒気がして、これはいかんと思っ…

確かな神の愛

今日は教会の暦によれば洗足の木曜日です。イエスが弟子たちの足を洗って、仕えの姿を自ら示し、自分に倣って互いに足を洗い合うように教えたとされる日です。 明日は金曜日、イエスが十字架(磔刑)によって殺されて死んだ日です。そして4月16日の日曜日が…

若葉の季節

桜の花が大分散って、これから若葉の季節だ。 私はこの若葉の季節も一年の内では好きな時期である。以前吾妻線にこの時期乗ったことがある。草津の温泉に行き、帰りに伊香保にも一泊した。草津への行き帰りに乗った吾妻線から見た山の木々の若葉の色彩が淡い…

受難週

今週はキリスト教の暦(教会暦と言う)では受難週である。 新約聖書の福音書に物語られているイエスの生涯からすると、最後の一週間ということになる。去る9日の日曜日は、イエスがエルサレムにろばの子に乗って入城したとされる日である。ろばの子は軍馬と…

多数決の罠

イエスは、「時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい。」(マルコによる福音書1章15節)という、神の国を宣べ伝える宣教の働きにおいて、一人一人の心に訴えかけられた。無理やり信じさせようとはされなかった。そんなことが出来るとは、は…

多忙という恵み

以前「忙」は「心が亡ぶ」ことでもあると、このブログで書いた。今でもそう思う。ただ忙しく仕事をしなければならないことが、時間があれば考え込んで落ち込んでしまうだろう自分を救っているということもある。不思議なものである。 心を病んでいる人につい…

桜と富士山

横浜は昨夜の雨で桜の花が散ってしまったか? 今朝早起きして、一年ぶりに犬を連れて、近くの公園に行った。その公園は桜の名所の一つである。道路一面に散った桜の花びらが、雨に濡れてへばりついていた。桜の木を見上げると、まだ十分花見を楽しむことがで…

分裂共生

昨日伊豆の宇佐美に行って来た。6人の牧師と一晩話をして、今朝私一人だけ失礼して、電車で帰ってきた。往きは2台の自動車に5人が分乗して行った。宇佐美にいる牧師を加えて6人である。私は自動車の運転ができないので、先輩の牧師の運転する車に乗せてもら…

サスペンス

私は、時間のあるときは、若いときからテレビのサスペンスを好んで観ている。牧師のくせに人が殺されるのが好きね、と家族の者には馬鹿にされながら、でも観るときは観る。 何故なのだろうか。余り自己分析をしたことはないが、物事の白黒をはっきりさせたい…

老いの日常

昨日教会の89歳になるお年寄りを自宅に訪問しました。この方は一人で暮らしています。先日お手紙をいただいて、聖書を読んでいても分からないところがあるので、何か参考になるものがないか、と尋ねられました。新約聖書の解説書が欲しいとおっしゃるので、…

さくら開花

桜の花が咲き始めました。 私の住んでいる近いにも小さな公園があり、この季節桜が咲くと、宴会組みがにぎやかに夜中まで騒ぎます。 今はまだ五、六部咲きですが、暖かな日が来るといっぺんに全開し、すぐ散ってしまいます。まれに二週間近く桜の花を楽しめ…

命は食べ物より大切

幼い子どもたちの顔は輝いている。 今日、私が所属する教会の関係する保育園で卒園式があった。お祈りを頼まれて私も来賓として出席した。 15名の卒園児の小さな保育園である。主任保父が卒園するひとりひとりの園児の名前を呼び、その子の特徴を短く語り、…

癒し

横浜でも冬場の太陽の光と春の日差しの感じが違う。春の陽光は明るく暖かい。秋の透明な光とも違う。春のもやっとした空気を通り抜けてくる光は、鋭くもなく厳しくもない。暑くも冷たくもない。やわらかく包み込み、冬の間に冷え切った体を温めてくれるよう…

国の威信てなに?

ここ数日野球のワールド・リーグ(?)に日本が優勝したということで、大変な盛り上がり様である。私も野球観戦は好きな方だが、ここ数年はまったく行く機会もなく過ごしている。夏の夜広い球場で声を出して応援しながら、選手一人一人の真剣なプレーを観戦…

野宿者襲撃

ここ数日少年がホームレスの人に火炎瓶を投げて殺した事件のことがニュースで報道されている。 悲惨な出来事である。 私は横浜に住んでいるが、ご存知の方もあると思うが、1983年に横浜の山下公園で中学生がホームレスの方を殺してごみの籠に入れたという事…

気持ちの持ち次第?

「人間は気持ちの持ち方一つで現実を良くも悪くも受け取ることができる。」 そうだ、とも言えそうだし、そんなことはない、とも言えそうだ。 だが、確かに雨の日のことを思うと、気持ちの持ち方が結構大きいことに気付く。ああ、今日は雨か。いやだな。そう…

勝つまで続ける

先日このようなことを聞いた。 「勝つまで続ければ、きっと勝つ」 なるほどなあー と思った。 確かに勝つまで続ければ、必ず勝つに違いない。 しかし、それだけの持続力を維持できるのは、何を目的にしているか、によるのではないだろうか。 勝つまで続ける…

歴史認識

昨日は私が牧師をしている教会で月2回行っている聖書研究があった。この聖書研究会では大分前から旧約聖書の歴史書の部分を学んでいる。今はサムエル記上を読み進んでいる。昨日は12章を扱った。この部分は預言者「サムエルの告別説教」などと言われ、カリス…

老いの場所

人間にはいろいろな場所がある。幼い時の場所、少年の時の場所、青年の時の場所、壮年の時の場所、そして老いの時の場所と、季節が移り変わるように人生にはいろいろな場所がある。確かトルニエという人が、同じ事を考えてか、『人生の四季』という本を書い…

底点志向

この頃夜に目が覚めた時など、これからの世界、日本、そして私たちはどうなっていくのか、背筋が凍るような不安とささやかな展望、可能性が脳裏をよぎることがよくある。 私は、我々の将来への希望の道は既に目の間にあると信じている。それはイエスの道であ…

軽いニヒリズム

先週旧約聖書コヘレト(集会を召集する者の意)の箇所を説教で取り上げた。この書物は口語訳聖書では「伝道の書」と名づけられていた。その口語訳聖書では、開口一番「伝道者は言う、空の空、空の空、いっさいは空である」という言葉で始まっている。 ある種…

心が亡ぶ

このところ時間に追われるようなときもあり、忙しさのルツボにはまりかねない自分があるのを、ふと感じるときがある。 この忙しさについては、ミヒャエル・エンデの『モモ』が金儲けと時間泥棒に見舞われている現代人を風刺的に描いていたのを思い出す。 ま…

支援

7日―8日と久しぶりに神戸に会があり、行って来た。阪急六甲という駅の近くにある神戸学生青年センターで一泊した。 会は7日の午後5時半からだったが、4時半ごろセンターに着いた。入り口に入ったら、ホールにはスチール製の本棚が並び、4、5名の方が忙しそ…

切捨て

現在の競争社会は、経済的にも精神的にも自立した人間でないと、なかなか生き難い社会である。特に構造改革と自由化が進むと、社会的な弱者を保護する力は制度的には弱くなっていかざるを得ない。市民社会の構成員である我々が、成熟した人間となって、社会…

バブルの塔

横浜のみなとみらいにはランドマークという、現在日本では一番高いビルがある。この地区は、昔は三菱重工の船を造るドックがあったところだ。今でもランドマークの海側にはドックの跡が残されている。また、道を挟んで桜木町側には、帆船日本丸が係留されて…

人間としての軸

今は子どもたちの間にコマ遊びを余り見かけない。 私の小さかった頃は、お正月にはよくコマを回して遊んだものだ。そのコマは木で出来ていて、小さいのから大きいのまでいろいろあった。それとは違うが、その頃鋳物でできた小さなベーゴマ遊びもよくした。こ…

カインとアベル

旧約聖書の創世記というところにカインとアベルという兄弟の物語がある。ちょっとその物語を想い起こしてみよう。 カインとアベルは最初の人間アダムとエバの子どもである。カインが兄でアベルが弟である。カインは土を耕す者、つまり農夫であった。アベルは…

まなざし

3月末までには米軍再編との関わりで日米の協議があり、何らかの結論がでるものと思われる。日本の側の決定が揺れ動くので、ラムズフェルドはいい加減頭にきているのではないかと思うが、日本側で決めたことをしっかり実行してもらいたい、と言っているようだ…

身体の痛み

日曜日に東林間にある教会に行った帰り、雨が大分降っていたので、戸塚に車で帰る方に乗せてもらって東戸塚の駅で降りた。後ろに車が来ていたので、あわてたためだろう。車から降りるとき、ドアを閉めたが、自分の右手人差し指を挟んでしまった。すぐ爪が黒…

生き抜く力

昨日は冷たい雨が降る日曜日だった。私は教会の礼拝が終わってから、しばらくして相模原市の東林間まででかけた。小田急の東林間駅から15分ほど歩いたところにある教会で集会があったからである。 東林間の大和よりが中央林間である。たしかその中央林間に、…